【6月7日 AFP】2026年サッカーW杯北中米大会に臨むイラン代表が6日、イランと米国間の激しい外交摩擦が影を落とす中、トルコからメキシコに向けて出発した。しかし、米国、カナダ、メキシコで共催されるW杯の開幕を数日後に控える中、イラン側は米国がチームのサポートスタッフにビザ(査証)の発給を拒否したと述べた。

米国のトム・バラック駐トルコ大使は5日、選手たちがメキシコ出発の前夜に米国のビザを受け取ったと発表した。

しかし、イランの外交官および国営テレビによると、管理・運営スタッフ15人を含むサポートスタッフのビザ発給が拒否されたことを受け、在トルコ・イラン大使館は猛烈な抗議声明を発表した。

同大使館は6日、X(旧ツイッター)に「貴国は、イラン代表チームに対する意図的かつ差別的な扱いを最高レベルにまでエスカレートさせた」と投稿し、国際サッカー連盟(FIFA)に対し、「ルール違反について米国の責任を追及する」よう求めた。

さらにイランのアボルファザル・パサンディデ駐メキシコ大使は6日、報道陣に対し、ビザの条件として「試合当日に入国し、同日中に米国の領土から退去しなければならない」とチームに通告があったことを明かした。同大使は「われわれは朝に入国し、その日のうちに退去しなければならない」と述べている。

これは、チーム広報のアミール・マフディ・アラビ氏が先に国営テレビに語っていた内容とは矛盾している。アラビ氏は「代表チームに発給されたビザはマルチプルビザ(数次ビザ)であり、チームは第1戦の1日前、それ以降の試合については各試合の2日前に試合会場に到着する予定だ」と述べていた。

イラン代表は、グループステージ3試合のすべてを米国で行う予定となっている。

FIFAのW杯規則では、チームの監督は試合前日に、その試合が行われる会場で記者会見を行わなければならないと定められている。AFPはFIFAにコメントを求めている。

イランサッカー連盟(FFIRI)のメフディ・タジ会長もビザ発給を拒否された1人と報じられており、連盟側はこの決定を「最悪の形でのスポーツへの政治介入」と非難した。

これに対し、米政府高官は「アスリートや必要なサポートスタッフを含め、イランがW杯に出場するために必要なビザは発給されている」としつつ、「イラン代表がこの制度を悪用し、虚偽の口実のもとでテロリストを米国に潜入させることは容認しない」と付け加えた。(c)AFP