【6月4日 AFP】北欧諸国でジェンダー平等を支持、推進している研究者や市民社会組織、政府高官らが頻繁に嫌がらせや脅迫を受けており、その活動が妨げられていると、4日に公表された調査結果で示された。

報告書によると、ジェンダー平等の先進国とみなされることが多いフィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランド、フィンランドの自治領オーランド諸島、デンマークの自治領グリーンランドにおいて、「ジェンダー平等活動への反対運動が蔓延(はびこ)っている」という。

『北欧諸国におけるジェンダー平等への反対』と題されたこの調査では、これまでの研究により、欧州の他地域において、性と生殖に関する権利(リプロダクティブ・ライツ)や女性の権利に対する「組織的かつ戦略的に十分な資金を提供された」反対運動の活発化が見られることが分かっていると指摘。しかし、北欧諸国における状況については、これまで同程度には調査されていなかった。

フィンランド・ヘルシンキ大学のジェンダー研究者ジュリアン・ホンカサロ准教授はAFPに対し、「結果は、すべての北欧諸国において反対運動が蔓延っていることを示している」と語った。

調査には、ジェンダー平等の実現に向けて取り組む、あるいはLGBTQの権利を擁護する計88の組織や個人が回答した。

52%が「自身の組織に向けられた脅迫や嫌がらせを経験した」と答え、44%が「個人または従業員に対する脅迫や嫌がらせ」を報告した。

オンラインでの脅迫が最も一般的であり、「嫌がらせを経験したと回答した人の93%が、それがオンライン上で発生したと報告している」という。

ホンカサロ氏は、具体的な事例として「ジェンダー平等の専門家に対する法的措置、許可のないネット上での個人情報の公開、暴力の脅迫、ストーキング、さらにはヨーテボリでの爆弾未遂事件の模倣まで含まれていた」と述べた。

今回の結果についてホンカサロ氏は、「ジェンダー平等や人権団体、およびその活動家を標的にすることは、北欧諸国における安全保障上の懸念として真剣に捉えられるべきであることを示している」と指摘した。(c)AFP