【6月4日 AFP】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は3日、アフリカ中部でのエボラ出血熱の流行について、対応が「大きく出遅れた」と認めたものの、封じ込めへの取り組みは進展していると強調した。

5月15日にコンゴ民主共和国北東部で宣言された今回の流行では、これまでに359人の感染が確認されており、そのうち61人が死亡している。

しかし、エボラウイルスが検出される前に、しばらくの間水面下で感染が拡大していたとみられることから、実際の数字はこれを大幅に上回る可能性がある。

テドロス氏はスイス・ジュネーブのWHO本部で記者団に対し、「大きく出遅れ、われわれはまだ後れをとっている」と述べた上で、「追いつきつつある」と主張した。

流行の中心地であるイトゥリ州への視察から帰国したばかりのテドロス氏は、「行く先々で目にした献身的な取り組みのレベルの高さに、非常に勇気づけられた」と語った。

それでも課題は多く残っているとし、「ウイルスはわれわれの先を行っている。もっと迅速に動く必要がある」と警告した。

イトゥリ州では、数十年にわたる武力衝突により数百万人もの人々が自宅を追われ、過密な避難民キャンプでの生活を余儀なくされている。そのため、今回の対応が極めて困難なものになることは当初から明らかだった。

テドロス氏によると、地域情勢の不安定さ、限られた検査能力、接触者追跡の遅れ、そして一部の住民の間にある不信感などが、対応を阻む課題になっているという。

現時点で把握されているエボラ感染者の接触者のうち、追跡調査が行われているのは約45%にすぎず、テドロス氏は「流行を追い抜くためには、その数字を90%以上に引き上げる必要がある」と述べている。(c)AFP