【5月21日 AFP】ウクライナの欧州連合(EU)加盟をめぐり、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相が、投票権のない「準加盟」という地位を付与することを提案した。AFPが21日に確認した書簡で明らかになった。

この地位では、EUの会議に出席できるが、投票権は与えられない。ウクライナは、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のトップテーブルに代表を持ち、欧州議会の非投票メンバーを持つことになる。

メルツ氏が、ウルズラ・フォンデアライエン欧州委員会委員長、アントニオ・コスタ大統領(欧州議会常任議長)らEU首脳に宛てた書簡によれば、EUの相互支援条項が適用され、ウクライナはEU予算の一部から恩恵を受けることができる。

メルツ氏は書簡で「無数の障害や批准プロセスの政治的複雑さを考えると、加盟プロセスをすぐに完了することはできないのは明らかだ」とし、「私が考えているのは、ウクライナを欧州連合とその主要機関に直ちに実質的に近づける政治的解決策だ」と述べた。

ウクライナは、ロシアによる侵攻に直面する中で、27か国からなる欧州連合への加盟を急いでいる。

これまでは、ハンガリーのオルバン・ビクトル元首相によって阻まれていたが、4月の総選挙でマジャル・ペテル氏に敗れたことで、ウクライナのEU加盟に向けた動きが進展するとの期待も高まっている。

ただ、ウクライナとしてはEU加盟への勢いを維持したい考えで、暫定的な解決策によって中途半端な状態に留まることには反対の立場をとる可能性もある。(c)AFP