【5月21日 AFP】米司法省は20日、1996年にキューバ軍が米民間機を撃墜した事件を巡り、キューバのラウル・カストロ元国家評議会議長(94)を起訴したことを明らかにした。キューバに対し圧力を強めているドナルド・トランプ米大統領は「非常に大きな瞬間」と強調した。

フロリダの連邦裁判所で公開された起訴状によると、キューバ人亡命支援団体の小型機2機が1996年、キューバ軍の戦闘機に撃墜され、乗っていた米国人らが殺害されたとしている。当時国防相だったラウル氏は米国民殺害の共謀1件、殺人4件、航空機破壊2件の罪に問われている。

ラウル氏は、兄の故フィデル・カストロ元議長らともに1959年のキューバ革命を率いた。共産党トップの座を2021年に退いたが、現在も大きな影響力を持つ。

トッド・ブランチ米司法長官代行は20日、南部フロリダ州で会見を開き、現在キューバ国内にいるラウル氏が「自らの意思でここに現れるか、別の方法で現れ、刑務所に行くことを期待している」と述べた。

トランプ氏は今回の起訴を「非常に大きな瞬間」と記者団に語る一方、「あの場所は崩壊している。混乱していて、彼らはある意味で制御を失っている」と述べ、米国が事態をただちに緊迫化させる可能性は低いとの考えを示した。

キューバのミゲル・ディアスカネル大統領は20日、「法的根拠のない政治的な動きだ」とX(旧ツイッター)に投稿し、今回の起訴はキューバに対する米国の軍事攻撃を正当化するための布石だと非難した。(c)AFP