イラン、亡命してイスラム政権批判する元サッカー男子代表主将の資産没収「国家反逆者」
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【5月12日 AFP】イラン当局は11日、亡命生活を送りながらイスラム政権を激しく批判している元サッカー男子代表主将、アリ・カリミ氏に関連するとされる6つの不動産を没収したと発表した。
イラン司法府は、1月の反政府デモおよび米イスラエルとの戦争を背景に、国家安全保障に反する行為をしたと見なされれば資産没収の対象と繰り返し警告してきた。
現役時代はドイツ・ブンデスリーガ1部バイエルン・ミュンヘンでプレーし、ピッチ上での華麗なプレーから「アジアのマラドーナ」と呼ばれたカリミ氏はソーシャルメディアへの投稿で、イスラム政権への反政府デモを支持するとともに、1979年イスラム革命(イラン革命)によって打倒された君主制への支持も表明している。
イラン司法府の公式ニュースサイト「ミザン・オンライン」は、カリミ氏を「近年、敵を支援する活動に積極的に関与してきた国家反逆者の一人」と呼び、同氏所有の商業施設2棟と住宅4棟が「国民の利益のために司法命令により特定・没収された」と述べた。
カリミ氏は2022年にイランを出国後、現在は湾岸諸国に拠点を置いているとみられるが、今のところコメントを発表していない。
カリミ氏2022年、22歳の女性マフサ・アミニさんがスカーフのかぶり方が不適切だとして服装規定違反などを取り締まる「道徳警察」に拘束され、勾留中に急死したことをめぐる抗議デモを支持したとして、イラン当局に欠席裁判で起訴された。
イラン司法府は5月、オーストラリアで開催されたサッカー女子アジアカップに出場したイラン代表の主将ザフラ・ガンバリ選手が、オーストラリアでの亡命申請を撤回したのを受け、没収した同選手の財産を返還したと発表した。
ガンバリ選手は、3月にオーストラリアで亡命を求めた選手6人とスタッフ1人のうちの1人だった。ガンバリ氏を含む5人は後に翻意し、帰国した。
サッカー男子代表は6月に2026年サッカーW杯北中米大会に出場する予定だが、米イスラエルとの戦争の影響で厳しい監視下に置かれての遠征となる。(c)AFP