英地方選、与党・労働党は1400議席減の惨敗 反移民リフォームUKが1500議席獲得の大躍進
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【5月9日 AFP】キア・スターマー英首相は8日、7日投票の英国の統一地方選で自身が率いる中道左派の与党・労働党に失望した有権者が強硬右派政党や民族主義政党に流れ、歴史的惨敗を喫したにもかかわらず、首相の座にとどまると表明した。
136の地方議会の総議席の約3分の1に当たる約5000議席が争われ、労働党は約1400議席と33の議会の主導権を失った一方、反移民を掲げる強硬右派政党「リフォームUK」は約1500議席を獲得した。
ナイジェル・ファラージ党首率いるリフォームUKは、労働党が長年支配してきた地域を含む13の地方議会の主導権を奪取した。
エコ・ポピュリストを自称するザック・ポランスキー党首の下でさらに左傾化した左派「緑の党」も約400議席を獲得し、複数の地方議会の主導権を獲得した。
ポランスキー氏は、2大政党制の時代は「完全に終わった」と述べた。
ウェールズ自治議会選(96議席)では、1999年の自治議会発足以来第1党を占めていた労働党が初めて主導権を失い、エルネド・モーガン自治政府首相も落選するという屈辱的な大敗となった。
長期的にはウェールズ独立を目指す民族主義政党「プライド・カムリ(ウェールズ党)」が43議席を獲得して第1党となったが、過半数には届かなかった。
リフォームUKは34議席を獲得する一方、労働党は9議席にとどまり第3党に転落した。
スコットランド自治議会選では、独立を目指すスコットランド民族党(SNP)が第1党を維持した。
労働党と中道右派・保守党は、イングランド全土でリフォームUKに大敗を喫した。
スターマー氏にとって今回の地方選は、2024年に労働党が保守党を政権から引きずり下ろして以来、最大の選挙戦となった。100年以上牙城としてきたウェールズでの歴史的大惨敗を受け、スターマー氏の辞任を求める圧力が強まっている。
だが、既に数か月にわたって野党党首や労働党内の一部から辞任を迫られてきたスターマー氏は、「辞任して国を混乱に陥れるつもりはない」と主張。
「結果は厳しい。非常に厳しい。ごまかすことはできない」「責任は私にある」と付け加えた。
複数の閣僚がスターマー氏への支持を表明し、有力な後継者候補がいないことから、スターマー氏は差し迫った退陣の危機は脱したようだ。
1年以上にわたり世論調査の政党支持率で首位を維持し、労働党と保守党の議席を次々と奪取したリフォームUKのファラージ氏は、スターマー氏が数か月以内に失脚するとの見解を示した。
ファラージ氏、今回の地方選は「英国政治における真の歴史的な転換点」を示すものだと指摘。
ファラージ氏は、労働党の牙城だったイングランド北部で「『赤い壁』を打ち破っただけではない」と述べ、保守党が長年支配してきたイングランド東部エセックス州で「『青い壁』も打ち破った」と付け加えた。(c)AFP