【5月7日 AFP】ドナルド・トランプ米政権は6日に発表した新たな対テロ戦略の中で、欧州を大量移民によってテロの「温床」になっていると批判した。

この戦略はまた、保守派のトランプ政権が政敵への政治的な攻撃を強める中、「急進的なトランスジェンダー擁護派」を含む「暴力的な左翼過激派」の根絶にも重点を置くとともに、米州の麻薬組織(カルテル)をテロ対策の中心に据えている。

だが、最も強い表現は欧州に向けられている。欧州にある多くの米国の同盟国は、自国が再びトランプ政権の標的になっていることに警戒感を抱くだろう。

極右グループとのつながりを疑われているテロ対策調整官セバスチャン・ゴルカ氏が主導するトランプ政権の対テロ戦略は、「組織化された敵対的な集団が、オープン・ボーダー(国境開放)とそれに伴うグローバリストの理念を悪用しているのは、誰の目にも明らかだ。こうした異質な文化が成長し、現在の欧州の政策が長引けば長引くほど、テロは確実に増加する」と主張。

「西洋の文化と価値観の発祥地として、欧州は今すぐ行動を起こし、意図的な衰退をやめなければならない」と述べている。

トランプ政権は昨年12月に公表した「国家安全保障戦略(NSS)」でも、欧州は大量移民による人種入れ替えで「文明消滅」の危機に直面していると批判していた。

トランプ氏は最近、対イラン軍事作戦に非協力的だとして、欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国を激しく非難している。

トランプ政権は左翼グループに拘泥しており、今回の戦略でも「無政府主義者や極左運動「アンティファ(反ファシスト)」を含む暴力的な左翼過激派」を標的としている。

戦略は、米国のテロ対策において「反米、急進的なトランスジェンダー擁護、無政府主義をイデオロギーとする暴力的な世俗的政治グループの速やかな特定・無力化を最優先事項とする」とし、特に、トランプ氏の盟友で保守系インフルエンサーのチャーリー・カーク氏を殺害した容疑者を「過激なトランスジェンダー思想を信奉する過激派」と名指ししている。

トランプ氏は昨年ホワイトハウスに復帰して以来、ジェンダーの多様性やトランスジェンダーの人々を認めることを危険視してきた。

トランプ氏は就任初日、連邦政府が認める性別は男性と女性の二つのみだとする大統領令に署名。自身の政権がトランスジェンダー女性を女子スポーツから排除したことをしばしば自慢している。(c)AFP