【5月6日 AFP】シンガポールの新たなガイドラインでは、学校でいじめを行った児童・生徒には懲戒としてむち打ちを科すとしているが、デズモンド・リー(李智昇)教育相は5日、むち打ちは厳格な安全対策の下で、最後の手段としてのみ実施されると説明した。

人権団体は、シンガポールが体罰を実施していることを定期的に批判している。体罰は学校制度と刑事司法制度の両方で存続しているが、シンガポール当局は犯罪や重大な非行に対する抑止力になるとして正当化している。

むち打ちに関する議論は、教育省が先月発表した、いじめを含む重大な非行に対するガイドラインの厳格化を受けたもの。

新ガイドラインによると、違反者は1~3回のむち打ちを受ける可能性がある。

リー教育相は5日、「学校は非行の重大性を考慮し、他のすべての懲戒措置が不十分な場合に限り、懲戒措置としてむち打ちを用いる」「むち打ちは児童・生徒の安全を確保するため、厳格な手順に従って行われる。例えば、校長の承認が必要であり、認定を受けた教師のみが実施できる」と説明。

「学校は、児童・生徒の成熟度や、児童・生徒が自らの犯した過ちから学び、犯した行為の重大さを理解するのにむち打ちが役立つかどうかといった要素を考慮する」と付け加えた。

リー教育相によると、刑事訴訟法で女性に対するむち打ちは禁止されているため、むち打ちは男子の児童・生徒にのみ科されるという。

シンガポールにおけるむち打ちは英植民地時代の名残だが、英国は既に体罰を廃止している。

学校はむち打ちを行った後、カウンセリングの提供を含め、「児童・生徒の心身の状態と発達をモニタリングする」という。

昨年発表された世界保健機関(WHO)の報告書によると、「子どもへの体罰は多くの害を及ぼすリスクがあり、何のメリットもないという圧倒的な科学的証拠がある」という。(c)AFP