「自由で開かれたインド太平洋」実現へ 高市首相、ベトナムで演説
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【5月3日 AFP】高市早苗首相は2日、ベトナム国家大学ハノイ校で演説を行い「自由で開かれたインド太平洋」実現への努力に言及し、中国を念頭にした地域戦略の重要性を強調した。
演説で高市氏は「自由、開放性、多様性、包摂性、法の支配に基づく国際秩序を築くために、日本の役割を今まで以上に主体的に果たしていく。そのような覚悟を新たにしている」と述べた。
さらに「地政学的な競争激化、加速度的な技術革新」の時代においては、自らの運命を自らの手で決めるために必要な『自律性』を身に着けることが欠かせないとの考えを示した。
「自由で開かれたインド太平洋」の概念は、安倍晋三元首相によってはじめて提唱された。中国を念頭にしたこの地域戦略は、米国の同盟国によって受け入れられてきた。
一方の中国は、互いに敵対するブロックを形成する隠れた試みだと指摘し、中国外務省の林剣報道官は「ブロック間の対立を煽っている」と非難している。
高市氏は、演説で中国を名指しすることはなかったが「重要物資の特定国への過度な依存」をめぐるリスクに言及。「不当に安価な供給」が行われていることがその背景にあるとして「公平な競争条件の確保」が不可欠と強調した。
また「地域のサプライチェーンはシーレーンの安全で自由な航行によって支えられている」とし、海洋安全保障の重要性にも触れた。
ベトナム国家大学ハノイ校での演説前には、レ・ミン・フン首相とトー・ラム共産党書記長兼国家主席と会談を行った。
フン首相によると、会談では高水準の戦略的パートナーシップを「新たな発展段階」に進めることで合意し、技術、気候準備、情報通信にわたる6つの協定に署名した。
両者はまた、安全保障分野での協力深化についても確認。フン首相は「国際法に基づいて平和的手段で南シナ海の紛争を解決することの重要性を再確認した」と述べた。(c)AFP