中東での戦争費用は8700万人の支援額に相当、国連人道支援トップ
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【5月1日 AFP】米国防総省(ペンタゴン)がイランとの戦争に費やした支出は、国連(UN)が2026年に向けて要請した人道支援額全体をまかなうことができ、8700万人以上の命を救う支援を届けられると、国連の人道支援トップが4月30日、AFPに語った。
ペンタゴンによれば、中東での紛争にはこれまでに250億ドル(約3兆9550億円)を支出している。一方、人道問題調整室(OCHA)は今年の支援額として、230億ドル(約3兆6400億円)の拠出を要請していた。
OCHAのトム・フレッチャー事務次長はソマリアでAFPの取材に応じ、「250億ドルあれば私たちに何ができるか、よく分かっている」「その金額で私たちが何を実現できるか、直接比較できる」と述べ、支援要請額は「来年、世界が武器や軍備、防衛に費やす金額の1%にも満たない」と続けた。
フレッチャー氏はまた、中東での戦争とそれに伴うホルムズ海峡の封鎖によって燃料価格が2倍になり、食料価格が20%上昇したとし、「それによってわれわれの仕事ははるかに困難になる。それと同時に、より多くの人々を飢餓や餓死の危機に追い込んでいる」「飢餓に直面している人の数は、6か月前の2倍に達しているとわれわれは見ている」と語った。
フレッチャー氏によれば、世界全体では3億人以上が重大な支援を必要としているが、米国などが拠出を削減しているため、予算がひっ迫し、8700万人を優先せざるを得なかったという。
資金がなければ、「今後数年で数億もの命が失われることになる」とフレッチャー氏は述べた。(c)AFP