マリで反乱勢力が共同攻撃、国防相殺害 北部都市「完全」に掌握か
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【4月27日 AFP】西アフリカのマリ軍事政権は26日、この週末に発生した聖戦主義の武装勢力と分離主義反乱勢力による共同攻撃を受け、安全保障危機に直面した。攻撃により国防相が死亡し、北部の主要都市が反乱勢力の手に落ちたと報じられている。
25日早朝に攻撃が始まって以降、軍政の暫定大統領を務めるアシミ・ゴイタ大佐は声明を出すこともなく、その姿も確認されていない。治安当局筋はAFPに対し、ゴイタ氏は安全な場所にいると語っている。
アザワド解放戦線(FLA)のトゥアレグ人反乱勢力と国際テロ組織アルカイダ系イスラム過激派組織「イスラムとムスリムの支援団(JNIM)」は、連携して国内複数地域を標的とした攻撃を行った。
専門家らは、今回の一連の共同攻撃は2012年3月の攻勢以降では、同国指導者にとって最も深刻な試練だと指摘する。当時はフランス軍の介入によって撃退されたものの、同軍はすでに撤退している。
政府軍は国内の一部地域で依然として戦闘を続けているが、25日にサディオ・カマラ国防相が死亡したことは政権にとって大きな打撃となった。
カマラ氏は、首都バマコ郊外の軍政拠点カティにある自宅が車爆弾攻撃を受け、本人のほか、2番目の妻と孫2人が死亡したと、親族と政府関係者が明らかにした。
26日の時点でも、カティや北部のキダルやガオ、中部セベリなど複数地域で戦闘が続いている。
トゥアレグ人反乱勢力はAFPに対し、マリ軍を支援するロシアのアフリカ部隊がキダルから撤退する事で合意に達したと発表し、反乱勢力は同都市を「完全」に掌握したと主張している。アザワドと呼ばれるマリ北部地域の独立を求めるFLAはまた、ガオで陣地を確保したと発表している。
マリ軍は2023年11月、ロシアの民間軍事会社ワグネルの支援を受け、トゥアレグの拠点であるキダルを奪還し、反乱勢力による10年以上の支配に終止符を打っていた。
マリは10年以上にわたり紛争と聖戦主義勢力の暴力に苦しんできたが、25日に始まった攻勢は2020年に軍政が権力を掌握して以来最悪のものとなった。(c)AFP