【4月25日 AFP】ポーランドのドナルド・トゥスク首相は24日、欧州連合(EU)首脳会議でようやく「この部屋からロシア人がいなくなった」と冗談を飛ばした。ロシア寄りのハンガリーのオルバン・ビクトル首相が総選挙選挙で惨敗し、会議を欠席したのを受けた発言だ。

16年にわたり政権を握ってきたオルバン氏は来月退任するが、ウクライナ支援を妨害するなど、EU首脳会議においてロシア政府の「トロイの木馬」として活動していると批判されてきた。

トゥスク氏はキプロスで開催されたEU首脳会議の議場に到着した際、記者団に「お分かりだろうが、ここ十数年で初めてこの部屋からロシア人がいなくなった」と述べた。

ハンガリー総選挙の選挙戦中、ハンガリー政府とロシア政府の高官同士の極めて親密な関係を浮き彫りにする一連の情報漏えいが明らかになった。

その中には、ハンガリーのシーヤールトー・ペーテル外務貿易相がロシアのセルゲイ・ラブロフ外相にEU首脳会議の協議内容を報告し、機密文書の共有を申し出た電話も含まれている。

この情報漏えいは、ハンガリー以外のEU加盟国の激しい怒りを呼んだ。

EU当局は、オルバン氏の退任により、長年妨害されていたEU内の意思決定が円滑化することを期待している。

オルバン氏が総選挙で敗北した後、EUはウクライナ問題で既に大きな進展を見せており、ハンガリーはウクライナへの巨額融資に対する拒否権を撤回した。

だが、一部の首脳は、誰かがオルバン氏の後釜に座る可能性があるとして、楽観し過ぎないよう警告している。

ベルギーのバルト・デウェーフェル首相は、「ビクトルがいなくなったことで少し浮かれすぎだ。私がここに1年半いる経験から言えば、彼は確かに難しいパートナーであることも多かったが、決してとても我慢できないパートナーではなかった」と述べた。

「今後数か月以内に分かるだろうが、これまで非常に困難だったウクライナ問題に関して、いくつかのことが可能になるかもしれないと考えている」と付け加えた。(c)AFP