中国製ペット用品、現地向け開発で海外開拓
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【5月1日 東方新報】近年、世界のペット市場は拡大を続けている。海外で暮らす若い起業家たちは、中国のサプライチェーンの強みと現地の需要を結びつけ、中国のオーダーメード型ペット用品を海外市場へ広げている。
ベルギーで起業した獣医学専攻出身の孫萌萌(Sun Mengmeng)さんは、欧州のペット用品市場はペットの栄養や健康、生活の質を重視しており、市場自体はすでに成熟しているものの、競争構造には偏りがあると語った。フード分野は現地の大手企業が強い一方、用品分野は比較的分散しており、市場参入の余地が大きいという。そのため孫さんは、ペット用品分野から事業に入り、「科学的な飼育」と「環境配慮・持続可能性」を打ち出すことにした。
孫さんは、華僑の起業家ならではの強みは、中国のサプライチェーンやデザイン力を理解している一方で、欧州の市場ニーズや美意識にも通じていることだとみる。「誰かが壁を破って、中国製品は品質が良いだけでなく、デザインも優れていると海外に伝えなければならない」と話す。彼女がデザインしたクラフト紙製の猫用ハウスは、リサイクル可能な素材を使い、猫が段ボール箱にもぐり込む習性に合っているうえ、軽くて折りたためる。初回ロットは発売後すぐに好評を得た。現在は中国のメーカーと協力し、関節痛のある高齢犬向けのスプリングマットレスを開発しており、機能性ペット用品市場への参入を目指している。
孫さんは、中国のペット用品が海外に売られていく仕組みも変わりつつあるとみている。飼い主の消費行動は、「感情で買う」段階から「価値を見極めて選ぶ」段階へと移っている。現地の消費者ニーズを本当に理解し、差別化された価値を持つ商品だけが、市場で定着できるという。
業界の流れも急速に変わっている。海外市場では環境配慮が重視され、再利用可能な素材が求められているため、中国メーカーもその流れを敏感に捉えて対応を進めている。また、自動給餌機や健康モニタリング機器などのスマートペット用品も成長分野で、この分野はまさに中国の強みが生きる領域であり、伸びも速い。
米ロサンゼルスで起業した王璇(Wang Xuan)さんも、中国製ペット用品を海外で売ることは、単なる「仕入れて売る」仕事ではなく、認識の更新と現地市場への深い適応を重ねる長い取り組みだと話す。
起業当初、王さんは直感を頼りに浙江省(Zhejiang)義烏市(Yiwu)から商品を仕入れたが、最初のロットは売れ残った。そこで彼女は、米国の飼い主の好みや飼われているペットの種類、体格が中国とは大きく異なることに気づき、市場を正しく理解しなければ商品選びもうまくいかないと悟った。屋台販売をしながら客と話す中で、米国の消費者は商品の遊び心や個性を重視していることが分かり、中国のメーカーと組んで、自分で組み合わせを楽しめるペット用パールネックレスを発売した。さらに、ペットの習性に合わせて安全性も改良したところ、この商品は多くの飼い主から支持を集めた。
王さんによると、今では飼い主のニーズは絶えず高度化しており、ペット用品の種類も多様化が進んでいる。米国のペット展示会では、ペット用品が単に生活や交流のためのものにとどまらず、アクセサリーや人とペットのふれあいを深める商品へと広がっていることを実感したという。一部の出展者は、犬のツボ図や中国医薬の湿布療法といった特色ある商品まで打ち出しており、多くの愛犬家の関心を集めていた。今後、彼女は故郷・新疆の刺繍をハーネスのデザインに取り入れ、海外市場の需要に合いながら中国らしさも感じられる商品を打ち出したいと考えている。(c)東方新報/AFPBB News