NASA「ローマン宇宙望遠鏡」公開、ダークマターとダークエネルギーの謎に迫る
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【4月23日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は22日、太陽系外惑星の探索を目的とし、ダークマターとダークエネルギーの謎に迫ることが期待される新たな宇宙望遠鏡「ローマン宇宙望遠鏡」を公開した。
メリーランド州ゴダード宇宙飛行センターで公開されたローマン望遠鏡は、全長約12メートル。大型の太陽電池パネルを備えており、9月にスペースXのロケットで宇宙に打ち上げられる予定だ。
40億ドル(約6400億円)以上の資金が投じられ、10年以上かけて開発された望遠鏡は、天文学者ナンシー・グレース・ローマン氏にちなんで命名された。同氏は、ハッブル宇宙望遠鏡の開発に貢献したことから「ハッブルの母」とも呼ばれている。
天文観測に革命を及ぼしたハッブル望遠鏡の打ち上げから36年、今後は、ローマン望遠鏡が未解決の問題に光を当てることが期待されている。
その視野はハッブルの少なくとも100倍と広く、地球から約150万キロ離れた位置から広大な宇宙領域を掃天観測する。
ゴダード宇宙飛行センターのシステムエンジニア、マーク・メルトン氏は「ローマン望遠鏡は、1日に11テラバイトのデータを地球に送信する」「最初の年で、ハッブルがその生涯で送信したデータ量を超えるだろう」とAFPに述べた。
■ダークマターとダークエネルギー
この望遠鏡の運用により、宇宙の95%を構成していると考えられているものの、その起源については不明のままとなっているダークマターとダークエネルギーについての理解がさらに深まることが期待されている。
ダークマターは銀河をまとめる接着剤とされ、一方のダークエネルギーは宇宙の膨張と関係があると考えられている。
搭載する赤外線装置により、ローマン望遠鏡は数十億年前に天体が放出した光を観測することも可能だという。
米ミシガン州立大学の物理学と天文学の助教授、ダリル・セリグマン氏は、ローマン望遠鏡が欧州のエウクレイド宇宙望遠鏡やチリのベラ・ルービン天文台の研究を補完しながら「ダークマターが宇宙の時間を通じてどのように構造化されているか」「銀河が私たちからどれだけ速く離れているかを計算する」と説明した。(c)AFP/Charlotte CAUSIT