15日、京畿道安養市の安養矯導所で、法務省担当記者団が収容居室を体験している様子。(c)news1
15日、京畿道安養市の安養矯導所で、法務省担当記者団が収容居室を体験している様子。(c)news1

【04月23日 KOREA WAVE】7坪ほどの居室に成人男性15人が身を寄せ合う――。韓国で最も古い矯導所(刑務所)とされる安養矯導所で、深刻な過密収容と施設の老朽化が明らかになった。

法務省担当記者団が15日、現地を訪れた。

安養矯導所は1963年に京畿道安養市東安区に設置された。これまで部分的な補修は施されてきたが、壁紙のカビやむき出しの配管、塗装が剥がれた床や窓枠など、老朽化が随所に見られ、建物内部には古びたにおいも漂っていた。

収容状況も深刻だ。17日時点の収容率は134.4%で、2025年の全国平均125.8%を上回る水準となっている。定員9人の大部屋に15人から17人が収容される場合もあり、1人分の空間に2人が押し込まれる計算になる。記者団が体験した約24.61平方メートルの居室も、座るだけで手狭で、横になると寝返りも難しいほどだった。

生活環境の厳しさはトイレ事情にも表れている。多くの収容者が起床後に一斉に利用するが、居室内のトイレは1つしかなく、全員が使い終えるまで1時間以上かかるという。懲罰居室も約4.13平方メートルと狭く、過密の影響で2人で使用される場合もある。

こうした環境の中での共同生活は、収容者の精神的な緊張を高めやすく、矯導官の負担も増大している。10年以上勤務する矯導官は、特に夏場は管理が難しく、収容者同士や職員との間で怒声が飛び交う場面もあると語った。国家人権委員会への陳情件数も増加しており、2016年の3716件から、その後は4500~4800件台で推移している。

内部事故も増加傾向にある。2019年は1日平均収容人数5万4624人に対し、矯正事故の比率は1.8%だったが、2024年には平均収容人数が6万1366人に増加し、事故比率も3.1%に上昇した。法務省の資料によると、2007年は矯正公務員1万2033人が平均4万6313人を管理していたが、2026年は収容人数が6万4000人台に増えた一方で、人員増は限定的だ。

それでも矯正当局は、単なる収容にとどまらず、社会復帰に向けた更生にも取り組んでいる。安養矯導所では縫製作業場や陶芸職業訓練所「モラク窯」を運営し、模範的な収容者に技術習得の機会を提供している。制作された陶器は外部に販売され、収益は国庫に納められている。

法務省は、過密収容の解消と更生環境の改善に向け、矯正本部を「矯正庁」に格上げする案も検討している。現地を訪れたチョン・ソンホ(鄭成湖)法相は「現在の施設では収容者を十分に更生させるのが難しい」と懸念を示し、施設改善と過密解消に全力を挙げる考えを示した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News