テオティワカン遺跡銃撃事件 米コロンバイン高校銃乱射事件に触発か
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【4月22日 AFP】メキシコの世界遺産、テオティワカン遺跡で20日に起きた銃撃事件について、州の検察当局は21日、容疑者の男が犯行を数日前から計画していたことが分かったと発表した。これまでの捜査では、米国で起きた大量殺人事件に触発されていた可能性が示唆されているという。
テオティワカン遺跡での銃撃事件を受け、クラウディア・シェインバウム大統領は国内の観光地での銃規制の強化を求めた。
メキシコ州検察官ホセ・ルイス・セルバンテス氏は記者会見で、容疑者が現場を繰り返し訪問していたとし、「事前に現地近くのホテルに滞在し、そこで暴力的な行為を計画していた」と述べた。
現場で自殺した容疑者は、メキシコ市在住者のフリオ・セサル・ハッソ・ラミレス(27)と特定された。
事件では、観光で訪れていた20代前半のカナダ人女性が死亡している他、13人が負傷した。
セルバンテス氏は、銃、ナイフ、弾薬52発が入ったバックパックが発見されたとし、またバッグには「1999年4月に米国で発生した暴力的な事件に関連する文献や画像」が含まれていたと述べた。1999年4月20日に米コロラド州コロンバイン高校で起きた銃乱射事件を示唆したかたちだ。
コロンバイン高校での銃乱射事件では、17歳と18歳の2人の生徒が学校を襲撃し、数分間で12人の同級生と教師1人を殺害。その後、自殺している。
地元メディアの報道によると、容疑者の所持品からは、コロンバイン高校銃乱射事件の銃撃犯の2人と並ぶラミレス容疑者を描写したAI画像が見つかっているとされ、また当局によると、事件当時に容疑者が着用していたシャツが当時銃撃犯が着ていたものと似ていたとされる。
20日の銃撃事件発生時にテオティワカン遺跡を訪れていた米国人のジャクリーン・グティエレスさんは、地元放送局ミレニオに対し、「容疑者の男が私たちに、ここはいけにえのための場所であって、あなたたちの写真撮影のための場所ではないと言っていた。そして、今日はコロンバインの虐殺の記念日だとも言っていた」と述べている。
この証言からは、銃撃事件を起こす場所の選択に、先コロンブス期の文明でみられた人身供犠の儀式が影響を与えた可能性も見て取れる。
記者会見でシェインバウム氏は、容疑者の男には「心理的な問題があった。国外で発生した事件に影響を受けていた」と述べ、組織犯罪とは無関係とみられることを明らかにした。(c)AFP/Sofia MISELEM