【4月20日 AFP】約20年前に入植者たちが撤退したヨルダン川西岸のサヌール入植地が19日、再開した。再開の式典には、イスラエルの極右閣僚や議員らが出席し、パレスチナ国家設立への反対声明やガザ地区への再入植を求める声を上げた。

約300万人のパレスチナ人が暮らすヨルダン川西岸には、エルサレム東部を除き、国際法で違法とされるイスラエルの入植地があり、現在、約50万人のイスラエル人が入植している。

サヌール入植地の丘の上には整然と白いプレハブ住宅群が並んでいる。近くで行われた式典では、極右のベザレル・スモトリッチ財務相が「われわれは北サマリアからの犯罪的な追放に対する歴史的な是正を祝う」と、一部宗教的な言葉織り交ぜながら述べ、「われわれは脱退の恥を取り消し、パレスチナ国家の考えを葬り、サヌールの入植地に戻る」と続けた。

自身も入植者である極右政治家のスモトリッチ氏はさらに、「イスラエル国家の安全保障のための防衛線」だとして、ガザ地区の再入植を呼びかけた。

サヌールの入植者たちは2005年、いわゆる「脱退政策」の一環として同地から退去させられた。この政策では、ガザ地区からも軍隊と入植者が退去している。当時のアリエル・シャロン首相が推進したこの政策は、イスラエルが自国の安全保障と人口動態上の利益を考慮して実施したものだ。

しかし現政権は、ヨルダン川西岸北部の入植地4か所すべての再建を承認。当局は、サヌールだけで126戸の住宅ユニット設置を認めた。

イスラエルは1967年からヨルダン川西岸を占領しており、入植地拡大は歴代イスラエル政府の政策となっている。

ベンヤミン・ネタニヤフ首相の現連立政権下では、その拡大が大幅に加速し、活動家や当局によると、2022年に政権が発足して以降、100以上の入植地が承認されている。(c)AFP