【4月19日 AFP】ウクライナの首都キーウで18日、男が通りで発砲し、人質を取って近くのスーパーマーケットに立てこもる事件が起きた。事件では容疑者の男を含む6人が死亡した。

首都南部の住宅地区で起きた事件についてウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、少なくとも負傷者14人が病院に搬送されたと述べた。

SNSへの投稿でゼレンスキー氏は「容疑者は人質を取り、残念ながらその内1人を殺害した。通りで4人を殺害し、重傷を負った女性も病院で死亡した」とし、「容疑者は排除され」スーパーマーケットから4人の人質が「救出された」ことを明らかにした。

また、被害者家族に哀悼の意を表すとともに、事件の「迅速な調査」を求めた。

現場となったスーパーマーケットは当局によって封鎖された。捜査が進む中、AFPの記者は窓の血痕を確認した。

従業員のタチアナさんはAFPに「シャンパンが開けられるような音、風船が破裂するような音が何度も聞こえた。その直後に『逃げろ!』と叫び声が上がった」と述べ、「冷蔵庫の後ろに隠れる場所があり、そこに走った。男性がうめき声を上げているのが聞こえた」と震える声で事件当時の状況を振り返った。

報道された一部映像には、銃を持った男が近くの集合住宅のすぐそばで、至近距離から人に向けて発砲する様子が捉えられていた。ただAFPは、映像の内容について精査できていない。

現時点までに容疑者の動機は判明していない。

■40分の対峙

ウクライナのイーホル・クリメンコ内相は、スーパーマーケットで容疑者と交渉担当者との対峙が約40分続いたことを明らかにした。

同相は現場の記者団に対し「説得を試みた。中に負傷者がいる可能性が高いと判断し、止血帯の搬入を提案したが、容疑者の男は応じなかった」述べ、その後に「容疑者の排除命令が出された」と説明した。

当局によると、男は近くの自宅アパートに放火した疑いも持たれている。近隣住民によると、男は「10年間」その建物に住んでいたが、ほとんど誰とも話さなかったという。

検察当局は、テロの可能性も視野に捜査を開始。男が1968年にロシア・モスクワで生まれたことを確認した。ただ、内務省のマリアナ・レバ報道官はAFPに「男がロシア国籍を持っていたかどうかはわからない」と述べた。

ロシアとの4年以上続く戦争を戦っているウクライナでは、散発的な銃撃事件が発生しているが、その発生率は比較的低い。(c)AFP/Barbara WOJAZER