【4月18日 AFP】元米空軍大佐の米国人夫に先立たれ、米移民・税関捜査局(ICE)に拘束されていたフランス人女性(85)が17日、フランスに帰国した。フランスのジャンノエル・バロ外相が明らかにした。

バロ氏は南部モンペリエで記者団に対し、家族の希望により氏名非公表のこの女性について、「けさフランスに帰国した。大変喜ばしいことだ」と述べた。

女性の長男エルベさんは、女性がかつて暮らしていた西部オルボー村で行われた短い記者会見で、「けさ母と再会でき、ひときわ安堵(あんど)している。母にとって、それは非常につらい試練だったに違いない」と述べた。

女性が初めて夫と出会ったのは約60年前、バイリンガルの秘書として働いていた時のことだった。夫は北大西洋条約機構(NATO)基地(フランス西部サンナゼール基地とされる)に駐屯していた。だが、二人ともその後別の相手と結婚した。

数十年後、二人とも配偶者に先立たれた後、再会を果たした。

女性は2025年にアラバマ州アニストンへ渡り、夫と結婚。永住権(グリーンカード)の取得を目指していた。

だが、夫は今年1月に85歳で急逝。女性の在留資格は不確かなものとなり、ルイジアナ州でICEに拘束された。

米メディアによると、夫の死後、夫の息子と女性の間で遺産相続争いが起きたという。

米国土安全保障省は14日、AFPに対し、女性を4月1日に拘束したと述べた。

女性は2025年6月、90日間滞在可能な観光ビザで米国に入国した。だが、米当局によると、「7か月後」も米国に不法滞在(オーバーステイ)していたという。

女性の息子が米国の近隣住民の話として語ったところによると、女性は「手錠と足枷をかけられて」逮捕されたという。

ICEの対応について問わると、バロ氏は人女性の件には直接言及せず、米当局の手法を批判。

「懸念を抱かせる暴力行為がいくつかあった。しかし、最も重要なのは彼女がフランスに帰国したことであり、その点についてわれわれは完全に満足している」と述べた。(c)AFP