北中米W杯期間中の運賃値上げ報道、サポーターが怒りの声
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【4月17日 AFP】2026年サッカーW杯北中米大会を観戦するための移動にかかる運賃が法外に高額だとして、ファンの間で怒りの声が上がっている。米国の交通各社が、今夏の大会に合わせて運賃を引き上げたとの報道を受けてのことだ。
ウェブサイトのジ・アスレチックによると、公共交通機関を運営するニュージャージー・トランジットは、ニューヨーク・マンハッタンのペンシルベニア駅からニュージャージー州のメットライフ・スタジアムまでの運賃を、W杯期間中は100ドル(約1万5900円)以上に設定する計画だという。通常の往復運賃は12.90ドル(約2050円)となっている。
また、マサチューセッツ湾交通局は今月、ボストン市内からジレット・スタジアムまでの往復運賃を、通常のイベント日往復運賃20ドル(約3200円)から80ドル(約1万2700円)に引き上げると発表した。
フランスの主要サポーターグループの広報担当ギヨーム・オプレトール氏はAFPに対し、「これは恥ずべきことだ。最近の大会では、交通費はチケット代に含まれていたか、チケット保有者は大幅に割引されていた」と述べ、国際サッカー連盟(FIFA)が「最も忠実なサポーターを排除して富裕層を優遇している」と続けた。
フランス代表のグループリーグの試合は、ボストンとニュージャージーで行われる予定となっている。
両都市での試合が組まれているイングランド代表のサポーター団体はSNSに、「W杯で新たなぼったくり。いったい何が起きているんだ」と投稿している。
ニュージャージー州のミキ・シェリル知事は、運賃引き上げについてはFIFAに責任があると非難し、メットライフ・スタジアムで行われる8試合における観客の安全確保のため、州が4800万ドル(約76億円)の費用を負担しなければならないことを指摘した。
シェリル氏はSNSへの投稿で、「この先何年もニュージャージー州の通勤者にそのツケを回すつもりはない。それは不公平」とし、FIFAはW杯で110億ドル(約1兆7500億円)を得る見込みだと指摘。「FIFAが移動費を負担すべきだ。もしFIFAが払わないのなら、ニュージャージー州の通勤者にその負担を押しつけるつもりはない」と続けた。
FIFAは、多くの観戦チケットが高額となっていることですでに厳しい批判を受けている中、今回の交通運賃の値上げについては強い言葉で非難する声明を発表した。
FIFAによれば、当初の開催都市との合意では「すべての試合に向かうファンに無料の交通手段を提供すること」が求められていたという。
その後の再交渉で、試合当日の交通手段は「通常価格」で提供されることが取り決められたとFIFAは付け加えた。
FIFAは、「ニュージャージー州知事のファン輸送に関する姿勢には非常に驚いている」と述べた。
ジ・アスレチックは、ニュージャージー・トランジットの広報担当者の話として、W杯期間中の運賃については確定しておらず、報道は「未確認の臆測」だと述べたと伝えている。
米メディアの報道によると、連邦政府の資金1億ドル(約159億円)が交通網への費用として開催都市に割り当てられており、マサチューセッツに870万ドル(約14億円)、ニューヨークおよびニュージャージー地域に合わせて1070万ドル(約17億円)が支払われる。
960万ドル(約15億円)が割り当てられたカリフォルニア州ロサンゼルスの交通当局は3月、W杯の試合開催当日でも市内中心部からSoFiスタジアムへの通常運賃3.5ドル(約550円)を値上げしないと発表している。(c)AFP