【4月16日 AFP】チュニジアの国会議員によるレイプとサハラ砂漠以南のアフリカ諸国出身の移民(外国人)女性に関する発言が激しい怒りを呼び起こし、人権団体から人種差別的かつ性差別的だと非難された。

チュニジアは北アフリカに位置するが、住民の98%はアラブ系。移民問題はチュニジアにとって非常にデリケートな問題であり、欧州を目指す移民が毎年数万人通過している。

タラク・マフディ議員は13日に国会で、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国出身の移民女性がレイプされたという最近の報道は虚偽だと主張。

「アフリカ人女性がレイプされるだなんて聞いたことがない」「チュニジア人女性は十分に美しい。チュニジアには何も不足していない」と述べた。

人権団体「チュニジア人権連盟」は、この「衝撃的な」発言を非難し、「暴力を正当化し、レイプという犯罪を軽視する時代遅れの考え方」だと糾弾した。

人権団体「チュニジア社会的・経済的権利フォーラム」もマフディ氏の発言を批判し、「人間の尊厳の明白な侵害」であり、女性に対する性暴力の危険な正当化だと非難した。

批判の高まりを受けてマフディ氏はフェイスブックに声明を投稿し、自身の発言は文脈から切り離されたと釈明。

「私はレイプを奨励したり正当化したり、人間の尊厳、特にチュニジア人女性の尊厳を損なうつもりは一切なかった」「もしチュニジア国民の尊厳、あるいは国籍を問わず人間の尊厳を侵害したのであれば、もちろん謝罪する」と述べた。

問題の発言は、国会での内相との質疑応答の中で出たもの。

マフディ氏はまた、チュニジアに滞在するサハラ砂漠以南のアフリカ諸国からの移民を「社会の平穏に対する脅威」と見なし、「是が非でも追放しなければならない」と訴えていた。

カイス・サイード大統領は2023年2月、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国出身者が多数を占める「大勢の不法移民」が、アラブ系住民が人口の大多数を占めるチュニジアにおいて人口構成上の脅威となっていると述べた。

サイード氏の発言は、人種差別に基づく一連の攻撃を引き起こし、チュニジアに滞在する数千人のサハラ砂漠以南のアフリカ諸国出身の移民が家や職を追われた。

数千人が本国に送還されるか、地中海を越えて欧州に向かった。その他の移民はアルジェリアやリビアとの国境地帯の砂漠に追放され、その夏に少なくとも100人が砂漠で命を落とした。(c)AFP