【4月16日 AFP】台湾の高等法院(高裁)は15日、中国のために諜報(ちょうほう)活動を行ったとして、元軍人の被告6人に4年半から8年半の実刑判決を言い渡した。

中華人民共和国(中国共産党)は台湾について、一度も統治したことがないにもかかわらず、自国領土の一部だと主張しており、武力行使による併合も排除していない。

中国と台湾は数十年にわたり互いにスパイ活動を行ってきたが、中国が武力行使によって台湾を併合すると脅迫していることから、台湾への脅威はより深刻化しているとアナリストらは指摘する。

裁判所によると、被告6人のうち5人は中国のために「組織を発展させた」として国家安全法違反で有罪となり、1人は軍刑法に基づき機密軍事情報の漏えいで有罪判決を受けた。

発表によると、犯行当時に現役軍人だった1人を含む5人は、中国出身で香港に住む丁という姓の人物にリクルートされたという。被告らは丁被告が中国の代理人であることを認識していたが、「軍事、防衛、公務に関する機密情報を収集、漏えい、提供、伝達する目的で、丁のために組織を発展させた」とされる。

声明によると、丁被告らは昨年11月に起訴されたが、丁被告は判決前に死亡した。検察によれば、丁被告はビジネスや観光を装って複数回台湾を訪れ、現役および退役軍人を勧誘していた。

楊という姓の6人目の被告も犯行当時は現役軍人で、同僚の軍用コンピューターにアクセスし、クラウドを通じて資料をアップロードすることで、機密性の高い情報を収集、漏えいしていた。

楊被告はまた、自身の所属部隊や担当していたプロジェクトに関する機密情報を、共犯として起訴された実の姉に漏らした罪でも有罪となった。

この前日には、元軍人や現役軍人を含む10人が中国のためにスパイ活動を行った疑いで起訴されている。(c)AFP