出口戦略なき対イラン攻撃は「愚挙」 英財務相、トランプ氏を批判
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【4月15日 AFP】英国のレイチェル・リーブス財務相は14日、ドナルド・トランプ米大統領が「明確な出口戦略もないまま」対イラン軍事作戦に踏み切ったことを「愚挙」だと非難した。
リーブス氏は、中東紛争の経済的影響を詳細に検討する国際通貨基金(IMF)の会合に出席するため米首都ワシントンへ向かう準備を進める中、英大衆朝刊紙デーリー・ミラーへの寄稿の中で述べた。
リーブス氏を含むキア・スターマー政権の複数の閣僚が、緊密な同盟国である米国の中東での行動へのいら立ちをあらわにしている。
低迷する英国経済の立て直しに苦慮しているリーブス氏は寄稿で、「これはわれわれが始めた戦争ではない。望まなかった戦争だ」「米国が明確な出口戦略も、何を達成しようとしているのかも明確にしないままこの戦争に突入したことに、私は大きないら立ちと怒りを覚えている」と述べた。
2月28日に米イスラエルによる対イラン攻撃で始まった中東紛争は、世界経済を不安定化させ、イランがエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡を事実上封鎖する事態となった。エネルギー価格の高騰を招き、英政府がインフレ抑制と借入コスト削減のために行ってきた取り組みを阻害している。
リーブス氏は、「当然ながら、良識ある人間ならばイラン政権を支持しない。しかし、目的も終結方法も明確にしないまま紛争を始めるのは愚挙であり、英国だけでなく米国を含む世界中の家計に影響を与えている」と述べた。
他国とは異なり、英国は燃料価格の高騰に苦しむ家計を支援するための新たな措置を発表していない。14日に発表された新たな統計によると、紛争開始以来、ガソリン価格は19%、ディーゼル燃料(軽油)価格は34%上昇している。
声明によると、リーブス氏はIMF春季会合で、世界の指導者に対し「協調的な経済行動を取り、エネルギー安全保障への道を加速させる」よう促す予定だ。
スターマー政権の閣僚はこれまでトランプ氏への批判を控えてきたが、ここ数か月でその姿勢を変化させている。その傾向は特にデンマーク自治領グリーンランドをめぐるトランプ氏による脅迫や対イラン軍事作戦に関して顕著だ。
スターマー氏は13日、議会で、トランプ氏がイランの文明を破壊すると脅迫したのは「誤り」だったと述べた。
ウェス・ストリーティング保健相は12日、トランプ氏の「扇動的で挑発的、言語道断の」発言を批判した。(c)AFP