イスラエル野党指導者ら、ネタニヤフ首相を一斉非難 対イラン停戦めぐり
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【4月9日 AFP】イスラエルの野党指導者らは8日、イランとの停戦合意を即座に批判し、ベンヤミン・ネタニヤフ首相(右派)が対イラン軍事作戦の目的を達成できなかったと非難した。
ドナルド・トランプ米大統領はイランの発電所や橋などへの攻撃の猶予期限を米東部時間7日午後8時(日本時間8日午前9時)に設定していたが、米国とイランは土壇場で2週間の停戦に合意した。
イスラエル首相府は、同国はイランへの爆撃停止というトランプ氏の決定を支持するが、その停戦合意に「レバノンは含まれない」と主張した。レバノンでは、イスラエル軍がイランの支援を受ける民兵組織ヒズボラと戦闘を繰り広げている。
主要野党イェシュアティド(中道)のヤイル・ラピド党首はX(旧ツイッター)に「わが国の歴史上、これほどの政治的大惨事は初めてだ。自国の国家安全保障の中核に関わる決定が下された際、イスラエルは議論に参加すらできなかった」と投稿。
「軍は求められた任務をすべて遂行し、国民は驚くべきレジリエンスを見せた。しかし、ネタニヤフ氏は政治的にも戦略的にも失敗し、自らが掲げた目標を一つも達成できなかった」と付け加えた。
ネタニヤフ氏は、イランの核開発計画の排除、あるいは少なくとも大幅な弱体化を対イラン軍事作戦の主要目標とし、同作戦をイスラエルにとって「国家存亡の危機」と位置づけていた。
さらに、イランの弾道ミサイル能力の無力化、イラン政権の弱体化または打倒、そしてイランの代理勢力ネットワーク(抵抗の枢軸)を標的にすることでイランの中東における影響力を低下させることも目標としていた。
ラピド氏は、「ネタニヤフ氏の傲慢(ごうまん)さ、怠慢、そして戦略計画の欠如によって引き起こされた政治的・戦略的な損害を回復するには、何年もかかるだろう」と述べた。
ネタニヤフ氏の政敵であるナフタリ・ベネット元首相も同様の見解を示した。
Xへの投稿で「指導部はわれわれに幻想を売りつけた……今夜、彼らの空約束はすべてわれわれの目の前でご破算になった」「残念ながら、イスラム組織ハマスが強大化し、ヒズボラとイランが依然として健在であることは、誰の目にも明らかだ」と述べた。
左派民主党のヤイル・ゴラン党首はXで、今回の停戦をネタニヤフ氏の「戦略的失敗」と評した。
「彼は歴史的勝利と何世代にもわたる安全保障を約束したが、実際にはイスラエル史上最も深刻な戦略的失敗の一つを招いた」「これは完全な失敗であり、今後何年にもわたってイスラエルの安全保障を脅かす」と述べた。
極右政党「わが家イスラエル」のアビグドール・リーベルマン党首もXで停戦を非難し、イラン政権に「態勢を立て直す機会を与えた」と述べた。
「イスラエルの破壊、ウラン濃縮、弾道ミサイル生産、そして中東におけるテロ組織(抵抗の枢軸のこと)への支援を放棄しないイランとの合意は、われわれがより困難な状況下で新たな軍事作戦をやり直し、より大きな代償を払わなければならないことを意味する」と述べた。
イスラエルはトランプ氏のイランとの停戦計画を支持したが、それにレバノンは含まれていないと述べている。
イスラエルがイランの前最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害した後、3月にヒズボラがイスラエルに向けてロケット弾攻撃を実施して以来、イスラエルはヒズボラとの戦闘を続けている。(c)AFP