【4月21日 東方新報】中国・湖北省(Hubei)枝江市(Zhijiang)秦家塝村の「金葫芦農荘」で3月21日正午、店主の田彩鳳(Tian Caifeng)さんが次々と訪れる観光客の応対に忙しく汗を流していた。

「第24回『三峡・枝江』春の桃花鑑賞および『稲軌空間』体験イベント」が同日、安福寺鎮の「東方年华田園複合体・安福桃縁景観区」で開幕し、数千人の観光客が桃の花を鑑賞し、農村の味覚を味わい、田園の風情を楽しんだ。

枝江市は江漢平原(湖北省の中南部の堆積平野)の西端に位置する。近年、同市は長江(揚子江、Yangtze River)のスポーツ・レジャー観光の目的地づくりを加速し、美しい生態環境の「美しさの価値」を経済発展の「生産価値」へ転換させ、文化と観光の融合発展に活力を注入している。

同市は、今回の桃の花見イベントでは「花見+テクノロジー+文化+消費」という多元的な融合シーンを丁寧に創り出した。観光客は春の景色を満喫し、焼きたての窯焼きパンを味わったり、地元で放し飼いにされた黒豚の肉を購入したり、特色ある民俗習慣の体験を通じて、農耕の楽しさを感じることができる。同じ湖北省の荊州市(Jingzhou)から来た観光客・王敏(Wang Min)さんは「今年のイベントはさらに充実していた。桃の花の観賞だけでなく、子どもを連れて農耕体験ができるのがとても良かった」と語った。
関係者によると、昨年通年で安福寺鎮が受け入れた観光客は延べ20万人を超え、周辺の農家レストランや民宿など農村消費分野の発展を効果的にけん引した。

「毎年桃の花が満開になる頃が、わが農荘の商売が最も好調な時期だ」と田さんは言う。彼女の農荘は「東方年华田園複合施設」に隣接しており、昨年の売上高は約6万元(約138万2400円)に上ったという。田さんは「今年は動画を撮って抖音(Douyin)に投稿し、もっと多くのお客さんを呼び込めるかどうか試してみたい」と考えている。

また、桃の木の価値を最大化するため、枝江市は地域の実情に合わせて「桃」への取り組みを徹底している。春は「花」を媒体に訪れる客を迎え、夏秋の時節には「果実」で客を引きつけて、収入増につなげている。

地元・秦家塝村の観光事業体「秦荷生態観光専門合作社」の責任者・劉昌芹(Liu Changqin)さんは「我々は農家に対して早生桃、ヅバイモモ、黄桃、玄桃(冬桃)など複数の品種の栽培を奨励しており、毎年春の開花シーズンが終わった後も、農家は5月から10月まで桃を販売し続けられる。我々の主導で、村の30戸以上の農家が桃を栽培しており、1ムー(約667平方メートル)あたり年間平均3000元(約6万9120円)の増収が見込める」と説明する。

枝江市政府は、今後も農村の特色ある文化と観光産業の深い融合を推し進め、併せて農産物のブランド力を高めることで、「花見経済」を農村振興の真の「金の鍵」にする方針を示している。(c)東方新報/AFPBB News