イラン元外相が和平論、米国との交戦終結に向けたディール呼び掛け
このニュースをシェア
【4月4日 AFP】イランのモハンマドジャバド・ザリフ元外相は2日夜に公開された寄稿文で、イランは核開発計画の制限とエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の開放と引き換えに制裁解除を求めることで、米国と交戦終結に向けたディール(取引)をすべきだと述べた。
2013~2021年に外相を務めたザリフ氏は、米外交専門誌フォーリン・アフェアーズへの寄稿文で、イランは米イスラエルとの紛争において「優位に立っている」が、さらなる民間人の死とインフラへの破壊を防ぐために交戦を終結させる必要があると訴えた。
ザリフ氏は、「イランは優位に立っていることを利用して戦闘を続けるのではなく、勝利を宣言し、この紛争を終結させ、次の紛争を防ぐ合意を結ぶべきだ」と述べた。
「イランは核開発計画に制限を設け、ホルムズ海峡を開放することと引き換えに、すべての制裁の解除を求めるべきだ。米国側は以前なら受け入れなかったかもしれないが、今なら受け入れるかもしれない」と付け加えた。
さらに、イランは米国との「相互不可侵条約」締結と経済関係構築にも応じる用意をすべきだとも述べた。イランと米国は1979年のイラン(イスラム)革命直後から外交関係を断絶している。
ザリフ氏は2015年のイラン合意の立役者の一人。イランのエリート層の中では比較的穏健派と見られているが、現政権では要職に就いていない。
だが今回の紛争において、イランの有力者がディールと交戦終結を呼び掛けたのは今回が初めてに近い。
イランの軍幹部や政治指導者らは連日、米国を打倒するまで戦闘を続けるべきだとして徹底抗戦を唱えている。
ドナルド・トランプ米大統領は、イランとの交渉が継続中であることを示唆したが、詳細は明らかにしなかった。また、イランがディールに応じなければ「われわれは今後2~3週間のうちに、イランを彼らにふさわしい石器時代に戻す」と脅迫した。
ザリフ氏は3日、X(旧ツイッター)への英語での投稿で、「私はイラン国民として、ドナルド・トランプ氏の見境のない侵略と下品な侮辱に憤慨し、イランの軍と不屈の国民を誇りに思っており、この和平案をフォーリン・アフェアーズ誌に掲載することに葛藤を抱えている」「しかし、戦争はイランの国益に合致する条件で終結しなければならないと確信している」と述べた。
ザリフ氏はフォーリン・アフェアーズ誌の寄稿文で、「米イスラエルと戦い続ければ心は満たされるかもしれないが、それはさらなる民間人の死とインフラの破壊につながるだけだ」と警告した。(c)AFP