【4月3日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区での紛争に関する自身のSNS投稿をめぐって、サッカードイツ・ブンデスリーガ1部のマインツ05から不当に解雇されたと訴えたアンワル・エル・ガジ選手が2日、最終的な勝訴を勝ち取った。

ドイツの労働裁判所が2日、これまでの判決や決定に対するマインツ側の異議申し立てなどを退けたことで、マインツが取れる法的手段が尽きた。

裁判所は、表現の自由はクラブ側の利益よりも優先されると判断している。

判断が言い渡された後にエル・ガジ選手はX(旧ツイッター)で、マインツの「ばかげていて哀れな控訴の試み」を批判し、「また挑んで、また失敗した」と非難した。

さらにエル・ガジ選手は、「マインツ上層部はそろそろ諦めて残りの契約金を支払うべきだ」とし、受け取る金は「ガザの子どもたちを支援する価値ある活動」に寄付すると誓った。

2023年10月、エル・ガジ選手がSNSで「川から海まで、パレスチナを自由に」という文言を含む投稿をシェアしたことを受け、マインツは同選手を出場停止処分とした。

このスローガンについては、イスラエルの破壊を呼び掛けるものとする見方もあれば、パレスチナとイスラエルの対等性をアピールするものだという解釈もある。

その後マインツは声明で、エル・ガジ選手がその発言から「明確に距離を置いた」ため復帰すると説明したが、エル・ガジ選手はSNS上でこれに反論し、「自分の立場については後悔も反省もしていない」と投稿。これを受けてクラブは契約を即時解除すると発表した。

2024年7月、エル・ガジ選手は不当解雇訴訟で勝訴し、独スポーツ通信社SIDによると、150万ユーロ(約2億7500万円)以上を受け取る権利を得ていた。

マインツはその後、判決に対する上訴を拒否する決定に対して異議を申し立てていたが、これが却下された。

オランダ代表歴もあるエル・ガジ選手は、24年にイングランド・チャンピオンシップ(2部)のカーディフ・シティに加入し、翌年にはカタール1部のアル・サイヤに移籍した。(c)AFP