【4月9日 CNS】3月30日は国際ゼロ・ウェイスト・デー(International Day of Zero Waste)だ。3日前には、国連(UN)事務総長直属のゼロ・ウェイスト諮問委員会が、世界の「ゼロ・ウェイストに向けて進む20都市」構想の第1弾選定結果を発表し、中国からは浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)、海南省(Hainan)三亜市(Sanya)、江蘇省(Jiangsu)蘇州市(Suzhou)の3都市が選ばれた。

生活ごみ、建設廃棄物、産業固形廃棄物、農業由来の固形廃棄物――。国連のデータによると、人類は毎年およそ22億4000万トンの都市固形廃棄物を生み出しているが、このうち管理された施設で処理されているのは55%にとどまる。こうした廃棄物は、気候変動、生物多様性の喪失、環境破壊や汚染を引き起こし、生態系の危機を招く大きな要因となっている。2022年12月14日、第77回国連総会は決議を採択し、毎年3月30日を国際ゼロ・ウェイスト・デーと定めた。持続可能な消費と生産のあり方を促進し、社会の循環型への転換を後押しすることが狙いだ。

中国では、「無廃都市」がグリーン発展の理念を実践する新たな都市管理モデルとなっている。いわゆる「無廃都市」とは、都市からごみをまったく出さないことを求めるものではない。制度全体を見直すことで、埋め立てや焼却をできる限り減らし、廃棄物の削減、再使用、再資源化を進め、資源が循環する仕組みをつくることを目指すものだ。

国連事務総長直属のゼロ・ウェイスト諮問委員会によると、杭州はデジタル技術を活用して都市固形廃棄物の分別と資源利用の水準を高め、価値の低い再生可能資源の回収モデルを導入するとともに、「無廃」の理念を広めて環境に配慮した暮らし方を推進している。三亜市は「無廃都市」づくりを通じてゼロ・ウェイスト型の仕組みを体系的に取り入れ、プラスチック使用禁止、ごみ分別、大規模なビーチ清掃活動を進め、観光の繁忙期に対応しながら海洋と沿岸の生態系を守り、持続可能な発展を実現している。蘇州は都市部と農村部の全域で都市固形廃棄物の回収、輸送、処理の仕組みを行き渡らせ、毎年大量に発生する都市固形廃棄物の管理という大きな課題に対応している。

杭州市を例に挙げると、この都市には阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)や深度求索(DeepSeek)などの有名テック企業が集まっている。技術の活用によって、都市の「ごみの収支」は明確に把握できるようになっている。たとえば、生活ごみのデジタル管理プラットフォームでは、住宅団地の回収拠点から収集運搬車両、最終処理施設まで、全工程のデータが一貫して連携している。西湖区では、価値の低い再生可能資源の回収に特化した「鯨霊循環回収バス」がすでに3年間運行され、459か所から累計1584トンを回収した。余杭区と臨平区では、市民はすでに「虎哥上門」の回収サービスに慣れており、スマホで注文すれば回収員が自宅まで来て、段ボールやペットボトルをその場で計量し、現金化できる。

実際には、「無廃都市」づくりに取り組んでいる中国の都市はほかにも多い。たとえば首都・北京市に隣接する天津市(Tianjin)では、中国初となる危険廃棄物の省をまたいだ「点対点」による高付加価値利用の事例が生まれた。天津環渤新材料公司と北京長鑫集電公司による電子級廃硫酸の「点対点」指定回収・再利用プロジェクトが成功裏に実施され、企業の生産コストを約20%削減するとともに、京津冀地域の産業発展にグリーンな原動力を注ぎ込み、環境、社会、経済の各面で多方面にわたる効果を上げている。

統計によると、2019年以降、中国ではすでに113の地級市以上の都市と8つの地域が「無廃都市」づくりを進めている。今年1月には、中国生態環境部が、今後5年間でおよそ200都市に「無廃都市」づくりを広げる方針を明らかにした。(c)CNS/JCM/AFPBB News