【4月1日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は3月31日、郵便投票の「取り締まり」を目的とした大統領令に署名した。米国の選挙で普及している投票方法を制限する動きを加速させた形だが、これは民主党の対立候補による不正疑惑という、根拠のない陰謀論に基づいた動きだ。

実際のところ、トランプ氏にこうした措置を強制する権限があるかどうかは不明だ。法的異議申し立てが行われるのはほぼ確実で、最終的な判断は連邦最高裁判所に委ねられる可能性がある。

世論調査では、11月の中間選挙で共和党が敗北するとの予想が示されており、もし民主党が勝利すれば、トランプ氏の政策課題は阻止され、さらに弾劾される可能性すらある。

大統領令への署名に際し、トランプ氏は米国の選挙が機能不全に陥っているとの主張を繰り返した。「郵便投票における不正はもはや伝説的だ。恐ろしいことだ」と述べ、議会の民主党指導部を「腐敗している」と非難。「彼らは不正ができるようにしたいのだ」と続けた。

2020年の大統領選挙では、民主党候補のジョー・バイデン氏に勝利したとトランプ氏が主張した。しかし、投票やその他の選挙が不正の影響を受けたという証拠は、いかなる信頼できる当局からも提出されなかった。

郵便投票をめぐっては、トランプ氏自身も利用しており、今月もフロリダ州の選挙で郵便投票を行ったばかりだ。

ブルッキングス研究所が、右派のヘリテージ財団によって収集されたデータを調査したところ、過去30年間に行われた32回の選挙で投じられた1億票以上のうち、不正が判明したのはわずか39件だった。(c)AFP