【3月27日  People’s Daily】2025年12月末現在、中国の電気自動車(EV車)用充電設備は2009万2000基に達した。この世界最大のEV車充電ネットワークは、4300万台を超えるEV車の円滑な走行を支えている。

先ごろ中国政府は「電気自動車充電施設サービス能力『三年倍増』行動計画(2025-2027年)」を発表し、27年末までに2800万基の充電設備を建設し、3億キロワットを超える公共充電容量を確保し、8000万台以上のEV車の充電需要を満たすことを目標に掲げた。

高速道路のサービスエリアにおける「超高速・急速充電併設型充電スタンド」の設置から、農村部での「郷鎮レベルの急速充電と中心的村レベルの普通充電設備」の実現、そして都市部の居住区内の充電施設建設と運営企業の導入に至るまで、中国各地で公共充電施設の質的な向上とグレードアップが加速している。中国の充電環境は絶えず最適化され、充電サービス能力は急速に向上している。

「1台の充電スタンドから2本の充電ガン引いて車に同時接続したら、15分で63キロワットアワーも充電できた。本当に速い!」、江蘇省(Jiangsu)の「蘇州市(Suzhou)環状高速道路」の太湖サービスエリアで、河南省(Henan)から来たトラック運転手・王(Wang)さんは「車1台に充電ガン2本方式」の充電の威力に感嘆の声を上げた。

2年前、王さんは新型の大型電動トラックを購入した。「大型トラックはバッテリー容量が大きいので、高速道路のサービスエリアの多くは充電スタンドの出力が足りない。充電に時間を取られて、輸送効率が悪かった。太湖サービスエリアに超急速充電スタンドが設置されたと聞いて、試してみようと思い立った」、王さんはわざわざここに来たわけをこう話した。

太湖サービスエリアの充電器運営会社の褚智立(Chu Zhili)さんの話によると、ここには大型電動トラック専用の充電スペースが4台分設置されており、1台の車両に2本の充電ガンを同時使用する効率的な充電が可能だ。最大出力は480キロワットで、その効率は従来の急速充電の約4倍だという。

太湖サービスエリア超急速充電ステーションは、昨年9月に正式に稼働を開始した。江蘇省で初めてのメガワット級のフレキシブル共有型超急速充電システムとスマート運用保守管理システムを一体化したモデル実証型充電ステーションである。同ステーションでは、「AI画像認識アルゴリズム」と「スマート運用管理ダッシュボード」を組み合わせたスマート運用保守システムを導入している。これにより、火気の発生や設備の異常動作をリアルタイムで監視できるほか、複数系統の監視映像、潜在的リスクの管理リスト、巡回点検の進捗状況などを統合的に可視化管理している。これらの機能により、運用保守担当者は状況を即時かつ総合的に把握し、迅速かつ的確な判断を行うことが可能となり、充電の安全と利用者の移動の安全を守っている。

都市部だけでなく、農村部の充電ネットワークの整備も加速している。

昼時、山西省(Shanxi)長治市(Changzhi)長子県宋村鎮東郭村で、王保琴(Wang Baoqin)さんはEV車を充電スタンドの脇に停めた。慣れた手つきで充電ガンをつなぐと、スマホに「充電料金は1キロワットアワー当たり0.68元(約15.5円)」と表示された。「今では村で充電ができて、とても便利になった。この時間に来ると充電料金が一番安い!」、王さんはこう話した。

24年7月、長子県は国家初の「県域充電・交換インフラ不足解消モデル事業パイロット県」に選定された。長子県能源(エネルギー)局の劉京(Liu Jing)局長は「県全体の調査を実施し、人口密度、観光資源、交通量、農業生産配置など12の指標を組み合わせて、充電施設の設置場所を決定した」と話す。政府と企業の連携メカニズムを採用し、現在までに最初の68村の充電スタンド建設が完了したという。

同県は、今後3年から5年の間のEV車保有台数は年平均25%成長すると見ており、96の村と農村道路沿いに充電スタンドの配置を計画している。劉局長は「計画完了時には充電スタンドのカバー率が65%以上になり『郷鎮レベルの急速充電利用と中心村レベルの充電スタンド利用』が実現する見込みだ」と述べた。

四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)の高新区の臨江苑東区で、住民の楊静(Yang Jing)さんが車を地下駐車場に停めた。QRコードをスキャンして接続すると、車の充電ランプが点灯し、楊さんは安心してその場を離れた。臨江苑居住区の駐車スペースは全てが公共駐車場のため、これまで住民は個人専用の充電スタンドを設置できず、EV車の充電が長年にわたる悩みの種となっていた。以前は、楊さんたち住民は近くの公園駐車場まで充電に行くしかなかった。行き帰りだけで毎回20分以上かかっていたという。

住民から充電難の問題提起が集中したため、居住区が行政部門に問い合わせをしたところ、居住区の充電施設については省の「充電インフラ発展計画」に基づき、運営事業者による統一計画、統一建設、統一運用保守が奨励されていることが判明した。

その後すぐに、居住区は比較選考などを通じて2社の企業を選定し、それぞれ臨江苑東区と西区のEV車用充電スタンドの建設、運営・管理を担当させることにした。居住区内のEV車の台数や電力負荷の状況を踏まえ、請け負い企業の試算を経て、両地区にそれぞれ2か所の充電エリアと約40基の充電スタンドを設置することが決定され、居住区の「充電難」問題は無事解決に至った。(c)People’s Daily /AFPBB News