プーチン氏に反旗翻した体制側ブロガー、精神科病院に収容 ロシア
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【3月21日 AFP】ロシアの体制側ブロガーが、突如としてウラジーミル・プーチン大統領を激しく非難した後、第2の都市サンクトペテルブルクの精神科病院に収容された。同病院の職員が20日、AFPに明らかにした。
ブロガーで弁護士のイリヤ・レメスロ氏(42)は、長年ロシア大統領府(クレムリン)の手先として、政権を批判する人々を標的として中傷を繰り返してきた。
だが17日に突如として矛先を転じ、プーチン氏を「戦争犯罪人」と呼び、その「暴政」と「腐敗」を非難した。
この発言は、ウクライナでの「特別軍事作戦」開始から4年が経過し、ロシア国内の反体制運動が完全に壊滅させられている中で、ロシア政界全体に波紋を広げた。
20日、AFPが電話でサンクトペテルブルク第3精神科病院に問い合わせたところ、レメスロ氏と同姓同名で生年月日も同じ男性が前日に入院したとの回答があった。
だが、病院はレメスロ氏の容体について詳細を公表することを禁じられていた。
ロシアの法執行機関とつながりのあるテレグラムチャンネル「バザ」や主戦派ブロガーらも、レメスロ氏が同病院に入院したと報じた。
人権活動家によると、この精神科病院は旧ソ連時代、強制入院させられた反体制派を収容していた。この病院に入院させられていた元患者らは、人権を侵害されたと訴えている。
プーチン氏に反旗を翻すまで一般にはほとんど知られていなかったレメスロ氏は、2024年にロシア北極圏の刑務所で死亡した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏に対し、長年にわたり告発や法廷証言を行ってきた。
レメスロ氏は今週発表した反プーチン宣言の中で、「ウラジーミル・プーチンは正当な大統領ではない。ウラジーミル・プーチンは辞任し、戦争犯罪人および泥棒として裁かれなければならない」と記した。
ウクライナ侵攻については、「この戦争はプーチンのエゴを満たすためだけに行われている。われわれ一般市民は何の利益も得られず、損をするだけだ」と述べた。
ウクライナ侵攻中、ロシア国内からプーチン氏を公然と批判する声が上がった前例はない。
侵攻開始以来、クレムリンは数十年にわたる反体制派への弾圧を激化させ、侵攻や体制を批判した者に拘禁刑を科すようになった。
ロシア国内の主要な野党政治家、活動家、独立系ジャーナリストは、全員が死亡するか、投獄・国外追放されている。(c)AFP