【3月20日 AFP】輸出規制に違反して米半導体大手エヌビディアの人工知能(AI)向け半導体を中国に転売し、数十億ドルを稼ぎ出していた米コンピューター会社の従業員が起訴されたことが、19日に明らかになった。

米検察当局によれば、シリコンバレー在住のリャオ・イーシャン被告(71)は、台湾に住むチャン・ルイツァン被告(53)、ティン・ウェイサン被告(44)と共謀し、高性能のエヌビディア製GPUを搭載したコンピューターサーバーを中国に密輸したとされている。

連邦検事は、「被告らが、米国の人工知能技術を大量に中国へ流す体系的な計画に関与していた」「彼らは、虚偽や偽装、隠蔽(いんぺい)を重ねる複雑な手口でこれを実行した」と述べた。

被告3人が勤めていた米企業スーパー・マイクロ・コンピューターは、従業員が社内規定や管理体制に反して不正行為を行っていたと明らかにした。

同社によると、リャオ被告は事業開発担当の上級副社長で取締役も務めており、チャン被告は台湾の営業部マネジャー、ティン被告は外部の契約スタッフだった。

起訴状によれば、3人は約2年前から別の関係者と共謀し、米国の輸出規制により許可なしには中国に販売できない高性能サーバーを中国へ迂回(うかい)させて輸出し、少なくとも25億ドル(約3970億円)相当を販売していたとされる。

検察によると、この不正計画ではエヌビディア製GPUを搭載したサーバーの最終的な行き先を隠すため、東南アジアに拠点を置く「迂回用企業」が利用されていた。

中国への輸出ルートを隠すために偽造書類が使われ、監査を欺く目的で、実際には動作しない「ダミーのサーバー」も在庫として用意されていた。(c)AFP