【3月13日 AFP】スペインは12日、イスラエルによる度重なる「侮辱と中傷」を理由に、駐イスラエル大使を無期限に引き揚げることを決定したと発表した。

ベテラン外交官のアナ・マリア・サロモン・ペレス氏は10日、ホセ・マヌエル・アルバレス外相の提案により正式に駐イスラエル大使の任を解かれた。

ペレス氏は、ペドロ・サンチェス首相が「パレスチナ自治区ガザ地区でのジェノサイド(集団殺害)を阻止し、その加害者を追及し、ガザに住むパレスチナ人を支援する」ための措置を発表した後、昨年9月にイスラエル・テルアビブから呼び戻された。

大使の解任に伴い、スペインの対イスラエル外交代表は今後、格下げされた関係を反映して下位の役職である臨時代理大使が務めることになる。

イスラエルは、スペインがパレスチナを国家承認したことを受け、2024年に駐スペイン大使を呼び戻しており、それ以来、対スペイン外国代表は臨時代理大使が務めている。

アルバレス外相はスペイン公共テレビのインタビューで、「スペインが友好関係を維持しようと善意を示してきたにもかかわらず、イスラエルの駐スペイン代表部の増員や、スペイン国民に対する侮辱や中傷の抑制といった外交的な対応が見られなかったことは明らかだ」と説明。

「その結果、協議のために6か月前に呼び戻した駐イスラエル大使を留任させ続ける意味はもはやなくなった」と付け加えた。

スペインが駐イスラエル大使を正式に解任する決定を下したのは、両国政府間の長年にわたる緊張関係の末のことだ。

ガザに対するイスラエルの攻撃を最も声高に批判してきたサンチェス首相は、2月28日に始まった米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦にも反対している。

イスラエルのギドン・サール外相は、スペイン政府は米イスラエルの対イラン軍事作戦に反対することで「暴君側に立っている」と非難。

また、スペインはパレスチナを国家承認したことで、「ユダヤ人に対するジェノサイドと戦争犯罪の扇動(せんどう)に加担した」とも述べた。

スペインがイスラエルと外交関係を樹立したのは、独裁者フランシスコ・フランコ将軍が1975年に死去した後の1986年のことだ。

フランコ政権下では、スペインはイスラエルを国家承認せず、アラブ諸国との外交関係を重視していた。(c)AFP