【3月13日 AFP】イラン反体制派グループの一つ「イラン国民抵抗評議会(NCRI)」は12日、新最高指導者モジタバ・ハメネイ師は父である故アリ・ハメネイ師ほどの権威を持たず、強力なイラン革命防衛隊(IRGC)の支援に依存する「世襲君主制」国家を率いていると述べた。

1989年からイラン最高指導者を務めていたハメネイ師は2月28日、米国とイスラエルによる空爆で殺害された。その1週間後、息子のモジタバ師が後継者に選出された。

複数の情報筋によると、ハメネイ師が殺害された攻撃で、モジタバ師も負傷したとされる。

モジタバ師は12日、選出後初めて声明を公表した。

NCRIのモハマド・モハデシン委員長は仏パリで記者団に、「アリ・ハメネイ師の死去は、イスラム法学者による絶対支配の終わりの始まりを告げるものだった」が、モジタバ師の後継者選出は「事実上、宗教独裁制を世襲君主制へと変える動きだった」と述べた。

NCRIは、イラン政府にテロ組織指定されている反体制武装組織「モジャーヘディーネ・ハルグ(MEK)」の政治部門。君主制を終わらせた1979年のイラン革命(イスラム革命)を当初は支持していたが、後に政権と対立した。

モハデシン氏は、モジタバ師の最高指導者任命によって「政権の権力基盤はさらに狭まり」、情報機関と革命防衛隊(革命の存続を確保するために設立されたイデオロギー軍)への依存度がさらに高まったとして、「彼は父親のような権威を欠いている」と述べた。

イラン革命の創始者で元最高指導者のルーホッラー・ホメイニ師の側近だったモハデシン氏によると、革命防衛隊は現在「モジタバ・ハメネイ師を支援しており、最高指導者選出をめぐって亀裂が生じていた専門家会議で、モジタバ師の選出を確実にした」と指摘。

「革命防衛隊がハメネイ師の息子を最高指導者として承認するよう他の者たちに圧力をかけた。彼らは政権内で優位に立っている」と述べた。

NCRIは、神権体制の終焉(しゅうえん)を求める反体制派グループの一つ。イラン革命で退位に追い込まれた故パーレビ国王の息子で、米国で亡命生活を続けるレザ・パーレビ元皇太子率いる王党派とは激しく対立している。(c)AFP