【3月10日 AFP】オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は9日、自国民の保護を目的として、軍の早期警戒管制機を湾岸地域へ派遣すると発表した。

アルバニージー首相は記者会見で、E-7A「ウェッジテイル」早期警戒管制機1機と支援要員を派遣し、「湾岸地域の空域保護と安全確保」を支援すると述べた。派遣期間は当初4週間を予定している。

また、オーストラリアはアラブ首長国連邦(UAE)からの「要請に応じる形」で、先進中距離空対空ミサイルを提供する計画も進めているという。

UAEには約2万4000人のオーストラリア人が滞在していると推定される。首相の説明によれば、UAEはこれまでに、米国やイスラエルによる攻撃への報復としてイランが発射したロケット弾やドローンを、計1500発以上撃墜している。

今回の派遣決定は、アルバニージー首相とUAEのムハンマド・ビン・ザイド・ナハヤン大統領との会談を経て下された。

首相は「わが政府の最優先事項は、常にオーストラリア国民の安全を守ることだ」と強調。「オーストラリア人を守ることは、不当な攻撃を受けているUAEや他の湾岸諸国の自衛を支援することにも繋がる」と付け加えた。

一方で、首相は「豪政府はイランに対して攻撃的な行動は取っておらず、イラン国内に地上部隊を配備する予定もない」と明言し、あくまで防衛目的であることを強調した。

政府発表によると、中東全域には現在約11万5000人のオーストラリア人が滞在しており、そのうち約2600人がすでに帰国している。首相は「依然として大きな課題が残っており、出国を希望する人々へのさらなる支援を継続する」と述べた。

オーストラリア政府は先週、自国民の避難計画の一環として、すでに大型輸送機と空中給油機を中東に派遣している。

豪政府は、自軍が対イラン攻撃作戦に関与していないことを明確にするため、細心の注意を払っている。アルバニージー首相は6日、スリランカ沖でイラン海軍艦船を撃沈した米潜水艦にオーストラリア兵が乗船していた事実を認めたが、これは英米豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に基づく訓練の一環であり、実際の攻撃には参加していなかったと強調した。(c)AFP