【3月7日 AFP】対イラン軍事作戦に関連して国内の基地を米軍が使用するのを拒否したことで米国との関係が緊張する中、スペインのペドロ・サンチェス首相は6日、米国との関係において「対立」よりも「誠実な協力」が優先されるべきだと述べた。

穏健左派・社会労働党を率いるサンチェス氏は、スペイン南部ウエルバ市でポルトガルのルイス・モンテネグロ首相と共同記者会見に臨み、スペインと米国の関係は「敬意と誠実な協力の精神をもって、対等な立場で」築かれるべきだと訴えた。

サンチェス氏は、米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦について、「甚だしい過ち」であり「国際法を順守していない」と改めて批判。

「同盟国同士は、相手が正しい場合には助けるべきだが、今回のケースのように、相手が間違っている、あるいは過ちを犯した場合には指摘すべきだ」と付け加えた。

ドナルド・トランプ米大統領は3日、サンチェス政権を激しく非難し、スペインを「ひどい」同盟国と呼び、同国とのすべての貿易を打ち切ると警告した。

これに対しサンチェス氏は4日、戦争反対を改めて表明し、対イラン攻撃のためにスペイン南部の基地を米軍に使用させることを拒否した。

トランプ氏は5日、米紙ニューヨーク・ポストのインタビューでスペインを「敗者」と呼ぶなど、同国に対する批判を強めた。

欧州で数を減らしている左派指導者のサンチェス氏は、スペインが北大西洋条約機構(NATO)加盟国の国防費の目標である国内総生産(GDP)比5%まで引き上げるのを拒否していること、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区での軍事作戦や、南米ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の排除を目的とした米国の軍事作戦を激しく批判したこと、米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿でトランプ政権の不法移民取り締まりを批判したことなど、他の問題をめぐってもトランプ政権の怒りを買っている。

こうした緊張にもかかわらず、サンチェス氏は6日、「米国大統領の地位に深い敬意を払い、米国社会を深く称賛する」と述べた。

スペインとは対照的に、ポルトガルは対イラン軍事作戦に関連して、大西洋のアゾレス諸島にあるラジェス空軍基地を米国が使用するのを認めた。

モンテネグロ首相は、ポルトガルは米国を支持するが、「脅迫や非難は同盟国間の関係を管理する方法ではない」と苦言を呈した。

スペインの全国紙パイスが6日に公表した世論調査によると、スペイン国民の過半数(53.2%)が、南部にあるロタ海軍基地とモロン空軍基地を米国に使用させないというサンチェス氏の判断を支持している。(c)AFP