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【03月06日 KOREA WAVE】長期化する物価高に加え、政府の物価安定方針によって値上げ余地が狭まる中、イランをめぐる地政学リスクまで重なり、韓国の食品業界の負担が一段と増している。業界内外からは「泣きっ面に蜂」という声も上がっている。

食品業界によると、イランをめぐる緊張が高まる中、各社は中東市場の動向を注視している。

中東は近年、Kフード輸出が急増している新興市場であり、本格的な拡大局面に入った矢先に情勢不安が重なった。

韓国農水産食品流通公社(aT)によると、Kフードの中東向け輸出は2020年の2億ドル(約286億円)から2025年には4億1000万ドル(約586億3000万円)へと約2.1倍に拡大した。

食品企業は成長を維持するため、ハラル認証の拡充にも力を入れてきた。

原材料管理から生産工程まで現地基準に合わせる体制を整え、流通網構築やマーケティング投資も先行して進めてきたが、情勢悪化が長期化すれば投資回収の遅れが懸念される。

業界関係者は「輸出拡大に合わせてハラル認証や現地化戦略を強化してきたが、情勢変数が重なり不確実性が高まっている。短期的な衝撃にとどまるのか見極めたい」と話した。

食品業界にとってもう一つの大きな負担が、国際原油価格の上昇だ。

多くの原材料を輸入に依存する構造のため、原油価格が上昇すれば物流費と原材料価格の双方が押し上げられる。中東情勢の緊張が続けば、コスト増は避けにくい。

為替の動きも重荷となっている。

3日のウォン・ドル相場は前日より26.4ウォン下落して取引を終えた。原油高とリスク回避の動きが続けばウォン安圧力がさらに強まり、小麦やトウモロコシ、大豆など主要輸入原料の価格上昇につながる可能性がある。

問題は、こうしたコスト上昇を販売価格に転嫁しにくい点だ。

政府が物価安定を政策の重点に据え、価格動向を厳しく管理する中、食品企業の値上げは社会的負担として受け止められやすい。原価が上昇しても、すぐに販売価格へ反映しにくい構造となっている。

別の業界関係者は「高物価・高為替・高油価という三重苦に中東リスクまで加わり、経営の不確実性が大きくなった。コスト負担は増える一方で価格調整は容易ではなく、収益性への圧力は避けられない」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News