福祉危機アラートアプリ(c)KOREA WAVE
福祉危機アラートアプリ(c)KOREA WAVE

【03月05日 KOREA WAVE】電気料金を滞納している家庭を電気検針員が訪れたことをきっかけに、生活困窮の世帯が自治体の支援につながる事例が韓国で報告された。現場の職員や住民が危機世帯を通報できる「福祉危機アラートアプリ」を通じた対応だ。

この電気検針員は、電気料金の滞納により送電停止措置のため訪問した家庭の住民の様子から、生活が困難な状況にある可能性が高いと判断した。住民は顔色が優れず、断続的に働いていると話していたが、実際には生活が厳しい状況とみられた。

検針員は「福祉危機アラートアプリ」を利用して、近隣住民の困難な状況を自治体に通報した。通報はすぐに居住地の住民センターに受け付けられ、担当者が当該住民と相談を実施した。その結果、米10kgや自治体の共有冷蔵庫に保管されている食品(カップご飯、缶詰など)が支援されたほか、低所得労働者向けの社会保険料支援制度を利用できるよう案内された。

メガ・ニュース(MEGA News)のチョ・ミンギュ記者の取材によると、韓国保健福祉省と韓国社会保障情報院は、福祉危機アラートアプリの活用と国民接点機関との協力を通じ、福祉危機の状況にある人々がより簡単かつ迅速に支援を求められる参加基盤を拡大したと説明している。

福祉危機アラートアプリは、現場で確認された危機状況を迅速に知らせ、支援要請につなげるために構築されたモバイルサービス。国民であれば誰でも利用でき、福祉・医療・教育機関の従事者、地域の代表者、電気検針員などさまざまな現場人員が危機状況を通報できるよう設計されている。

アプリを通じて受け付けられた支援要請は、該当地域の住民センター担当者が対象者を確認し、相談を経て必要な福祉サービスを提供する仕組みだ。公共と民間の福祉サービスの連携や福祉相談の提供など、実質的な支援につながる対応が進められる。

このアプリは2024年6月に本格運用を開始した。約1年6カ月の間に、合計約1万7000件の支援要請が受け付けられている。

このうち83.5%は、危機状況にある本人が直接支援を要請したケースだった。一方、近隣住民など周囲からの通報も16.5%を占めており、個人の要請を超えて地域社会の共同対応の手段として機能していることを示す指標とされている。

保健福祉省は国民接点機関との協力も進めている。2025年11月には韓電MCSと危機世帯の発見に関する業務協約を締結し、電気検針員が現場で危機の兆候を確認した場合、福祉危機アラートアプリで通報できる仕組みを整えた。

(c)KOREA WAVE/AFPBB News