中国主導の海底ケーブル敷設計画に米が反対、チリで論争に
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【3月4日 AFP】中国が主導するアジアと南米を結ぶ光ファイバー海底ケーブル敷設プロジェクトに米国が懸念を示したことをめぐり、チリで3日、退任間近の左派ガブリエル・ボリッチ大統領と米政府が支援するホセ・アントニオ・カスト次期大統領が口論した。
極右のカスト氏は、昨年12月の大統領選決選投票で共産党のジャネット・ハラ候補を破って次期大統領に選出された。今年3月11日に就任予定だ。
カスト氏は3日、政権移行に関する調整のため、ボリッチ氏と会談したが、同氏が海底ケーブル敷設計画に関する情報を隠蔽(いんぺい)していると非難し、会談を突然打ち切った。
中国最大の通信キャリア「中国移動(チャイナ・モバイル)」は、太平洋地域の接続性とデータ容量を拡大するため、香港とチリのバルパライソ港を結ぶ海底ケーブル敷設を提案している。
中国の南米との接続は現在、最大のライバル国である米国を経由するケーブルにほぼ全面的に依存している。
このプロジェクトについて、米政府は地域の安全保障を損なうと主張しているが、チリは否定している。
米国は先月、ボリッチ政権の運輸・通信相を含む高官3人のビザ(査証)を取り消した。
ドナルド・トランプ米大統領は、同政権が「われわれの半球」と呼ぶ中南米において、中国と激しい影響力争いを繰り広げている。
ボリッチ氏の主張によると、海底ケーブル敷設計画に関する情報をカスト氏に提供したという主張を撤回するよう求められ、会談は激しい口論に終わったという。
ボリッチ氏は、2月18日にカスト氏に対し、この計画について米国から脅迫を受けたことを伝えたと述べている。この計画はチリ当局の承認をまだ得ていない。
カスト氏は、ボリッチ政権から提供された情報を信用できないため、政権移行に関する協力を停止したと述べた。
トランプ氏と同様、カスト氏も大規模な移民の国外追放を公約に掲げて大統領選に勝利した。(c)AFP