韓国・李在明大統領、最高裁判事26人体制で22人任命可能に…増員法の課題浮上
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【03月04日 KOREA WAVE】韓国で「司法改革3法」のうち最後に残る大法官増員法(法院組織法改正案)の処理が目前に迫っている。与党・国民の力のフィリバスター(無制限討論)が終了次第、与党・共に民主党主導で国会採決が進む見通しだ。
共に民主党が主導して発議した改正案は、大法官を現行14人から3年間で12人増やし、計26人体制にする内容だ。
2022年基準で大法院の本案事件受理件数は年間5万6000件を超え、大法官1人当たり約5000件を処理してきた。審理の充実が難しく、多くの事件が実質的な審理を経ずに上告を棄却する「審理不続行棄却」で終結しているとの批判があった。
共に民主党は、大法官数を増やすことで審理の充実度と社会的信頼を高め、国民の裁判請求権を保障し法治主義の実現に寄与すると説明している。
しかし法曹界では、短期間に大幅増員を進めた場合、司法の独立性や中立性が損なわれかねないとの懸念が広がる。
改正案が成立すれば、イ・ジェミョン(李在明)大統領は任期中に大法官26人のうち22人を任命できる。公布から2年後以降、3年間で毎年4人ずつ増員されるため、増員分12人に加え、任期中に退任する既存大法官10人の後任も任命可能となるためだ。
大法官人事は政治的傾向、性別、出身地域などの均衡と中立性が原則とされるが、特定政権が多数を任命する構図になれば、司法の独立が揺らぐとの指摘がある。
高裁判事出身の弁護士は「特定時点の政治権力が大法官構成を大きく変えられる道が開かれれば、司法は長期的な独立の均衡を失う」と述べ、「国民が司法を政治の延長と認識した瞬間、最終審の権威は深刻な傷を負う」と語った。
また、候補者推薦方式の改善も必要との声が上がる。政治的多様性を担保する仕組みを整えなければならないという指摘だ。
大法官数がほぼ倍増すれば、全員合議体の実質的機能が弱まり、小法廷中心の分散審理が常態化するとの見方もある。これにより、同一の法的争点について異なる解釈が並存する「判例の多元化」が進み、法的安定性や予測可能性が揺らぐ恐れがあるという。
法院関係者は「司法は多数決機関ではない」と指摘し、「量的拡大は短期的に統計改善をもたらすかもしれないが、最終審の重みを軽くする危険をはらむ」と懸念を示した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News