新たなレンブラント作品、最新技術で発見 オランダ
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【3月3日 AFP】オランダのアムステルダム国立美術館は2日、最新鋭のスキャン技術と様式分析を用いて、同国美術の巨匠レンブラントによる新しい絵画を発見したと発表した。
この1633年の作品「Vision of Zacharias in the Temple(神殿でのザカリアの幻視)」は、65年間公の場から姿を消していたが、最近、調査のために同美術館に引き渡された。
「材料分析、様式やテーマの類似性、レンブラントによる修正、そして絵画全体の質といったすべてが、この絵画がレンブラント・ファン・レインの真作であるという結論を支持している」と美術館は声明で発表した。
この作品は、大天使ガブリエルが祭司ザカリアに息子ヨハネの誕生を告げる聖書の場面を描いている。ガブリエルは描かれていないが、右上の光がガブリエルの到来を告げている。
「新しいレンブラント(作品)を見つけることを常に期待しているが、めったに起こらない」と同美術館のタコ・ディビッツ館長はAFPに語った。
この絵画は1961年に個人が購入して以来、公の場で確認されることはなかったが、現在の所有者がアムステルダム国立美術館に連絡したことで調査が行われた。
「驚いたことに、『これはオランダの絵画か?』というメールが届いたのです」とディビッツ氏は回想した。持ち主は何を持っている分かっていなかったのだという。
■「素晴らしい経験」
2年間の研究で、使用された絵具が同時期の他のレンブラント作品にも使われていることが判明した。絵画の技法や塗料の層の構築もレンブラントのものに匹敵していた。
スキャンにより「作品の真贋を支持する構成の変化」が明らかになったと美術館は述べた。
最後に、署名がオリジナルであると判断され、木製パネルの分析により絵画に記された1633年の日付も正しいことが確認された。
アムステルダム国立美術館のキュレーター、ジョナサン・ビッカー氏は「絵画の構築方法はレンブラントに典型的なものだった」と指摘。「これは暗い絵画で、光が非常に重要だ。レンブラントはもちろん、光と暗の対比がすべてだ」と付け加えた。
レンブラント研究の専門家ペトリア・ノーブル氏によると、聖書のテーマも、当時27歳だったレンブラントの作品に典型的だという。
「1633年はレンブラントの初期のアムステルダム時代で、彼は聖書の物語や歴史書に非常に興味を持っていた」「材料の面でも、スタイルの面でもすべてが合致していた。素晴らしい経験だった」とノーブル氏は述べた。(c)AFP/Stephanie HAMEL