中芯国際「メモリーなどが供給不足、値上がりが続く」
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【3月14日 東方新報】中国の半導体受託生産最大手・中芯国際集成電路製造(SMIC)は2月12日、投資家向けの説明資料で、同社が手がけるメモリー関連製品や電源・アナログ系を含む半導体製品が供給不足の状態にあり、価格が上昇していると明らかにした。
投資家からは、2025年10~12月期に出荷数量と価格がともに上昇した背景について質問が出た。消費関連の需要が弱い中でも値上げが可能だったのは、比較的古い世代の製造技術(成熟プロセス)の需給が依然として逼迫しているためか、また世界大手メーカーがこの分野から一部撤退していることを踏まえ、2026年も供給不足が続くのか――といった点が問われた。
これに対しSMICは、価格は需給関係によって決まると説明。同社のメモリー製品や電源・アナログ系製品は需要が供給を上回っており、価格が上昇しているとした。競合他社が一部生産を縮小していることも、供給減少につながっているという。一方、液晶パネルを駆動する半導体やスマートフォン向けカメラ用センサーなど一部の汎用品は価格が安定していると説明。技術更新が進む競争力の高い製品は値上がりしやすいが、標準的な製品は価格がやや下落する傾向にあるとした。同社は研究開発や生産体制を強化し、新世代製品を優先的に拡大することで、平均販売価格を維持・向上させる方針だという。
また、人工知能(AI)やデータセンター、自動車分野などで需要が拡大していることも指摘した。こうした分野向けの生産を増やすことで、従来は汎用品に振り向けていた生産能力が圧迫されている。さらに競合他社の一部撤退も重なり、汎用品の供給は減少傾向にあるとしている。
今回のメモリー市況が過去とどう違うのかとの問いに対し、SMICは、データセンターやスマートフォン向けメモリーは「多いほどよい」という性質があると説明。現在は計算能力が不足しており、今後10年分の需要を前倒しで整備しようとする動きがあるが、当面は供給が追いつかず、不足状態は数年続く可能性があるとの見方を示した。
一方で、新しい工場は比較的短期間で稼働できるため、中低価格帯のスマートフォンやパソコン、ウェアラブル端末など向けのメモリー需要を早期に取り込める可能性もあるとした。生産能力が増えれば流通在庫も市場に出回るようになり、今後9カ月から1年ほどで需給に変化が生じる可能性があるとしている。
業績面では、SMICの2025年通期(未監査)の売上高は673億2300万元(約1兆5118億円)で前年比16.5%増。純利益は50億4100万元約1132億422万円)で36.3%増となり、本業ベースの利益も大きく伸びた。(c)東方新報/AFPBB News