豪首相公邸爆破予告は反中共舞踊団の公演を阻止するための脅迫 主宰
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【2月27日 AFP】米ニューヨークを拠点に「共産主義以前の中国」をテーマに公演を行う反中国共産党政権の中国系舞踊団「神韻芸術団」の主宰を務めるルーシー・チャオ氏は27日、今週起きたオーストラリアの首都キャンベラにある首相公邸「ザ・ロッジ」に爆発物を仕掛けたとの爆破予告について、同団体の公演を阻止するための脅迫だったと発表した。
オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は24日、原因不明のセキュリティーインシデントのため、首相公邸から一時避難を余儀なくされた。
警察は当時、捜索で不審物は見つからず、国民への脅威もなかったと発表したが、事の発端については明らかにしなかった。
22日、中国当局が「邪教」と位置付ける気功集団「法輪大法(法輪功)」とつながりのある神韻芸術団に対し、オーストラリア公演を行うならば首相公邸を爆破すると脅迫するメールが送られてきた。
AFPに提供された中国語で書かれたメールのコピーは、首相公邸に「大量の爆発物」を仕掛けたとして、「それでも神韻芸術団が公演を強行するなら、首相公邸は血塗られた廃虚と化すだろう」と警告するものだった。
オーストラリア法輪大法協会の会長でもあるチャオ氏はAFPに対し、「警察を含む国家安全保障機関に通報した」「私たちはこれ(爆破予告メール)を真剣に受け止めなければならない」と語った。
チャオ氏は、中国共産党が脅迫を含む手段を用いて、神韻芸術団の世界各国での公演を阻止しようとしていると非難した。
中国外務省の報道官は今週の記者会見で、オーストラリアのセキュリティーインシデントの背景にある事実は分からないと述べた。
報道官は、「中国は常にさまざまな暴力行為に反対してきた」「いわゆる神韻公演は、通常の文化活動ではなく、法輪大法組織がカルト情報を拡散し、富を蓄積するために利用する政治的手段である点を指摘しなければならない」と述べた。
法輪大法の学習者1万人が北京の政府庁舎前で平和的なデモを行った後、中国政府は1999年に法輪大法を「邪教」と位置づけ、活動を禁止した。
1992年に設立された法輪大法は、1億人近くの学習者を擁し、2024年1月の欧州議会決議によると、中国国内では「執拗(しつよう)な迫害」を受けている。
神韻芸術団は、中国国内で公演を禁止されているものの、世界中で公演を行って多くの観客を獲得しており、調査報道サイトプロパブリカによると、2022年だけで4600万ドル(約72億円)の収益を生み出した。(c)AFP