【三里河中国経済観察】中央・地方が連携し、有効投資を促進
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【3月12日 CNS】投資はこれまでも、経済成長を押し上げる重要な手段であり続けてきた。
2月6日に開かれた国務院常務会議では、有効投資を促進する政策措置が検討され、中央予算内投資、超長期特別国債、地方政府の専項債、ならびに新型の政策性金融ツールなどの資金を、より強力かつ効率的に活用するため、政策措置を刷新し整備する方針が明確にされた。インフラ、都市更新、公共サービス、新興産業、未来産業といった重点分野で、重大プロジェクトや大型事業を綿密に企画し、推進していくとしている。
年明け早々、中央指導部が有効投資の取り組みについて体系的な方針を示したことで、高品質な投資を通じて景気を下支えし、将来の成長力を高めるという明確なシグナルが発せられた。
このタイミングで国務院常務会議が有効投資の促進を議題にしたことには特別な意味がある。
2026年は「第15次五か年計画(十五五)」のスタートの年であり、今後5年間の発展の青写真にとって重要な「始動エンジン」となるだけでなく、足元の経済情勢に対応し、成長基盤を固めるうえでも重要な年となる。
投資は、経済をけん引する「三つのエンジン(消費・投資・輸出)」の一つであり、内需拡大と発展促進において引き続き重要な役割を担う。
会議は「有効投資の促進は、経済成長の安定と将来の成長力強化に重要だ」と明記し、有効投資を経済運営の重要課題として位置付けた。これまでと比べても、投資政策における位置付けがより明確になったといえる。
2025年末に開かれた中央経済工作会議でも、「投資の下げ止まりと安定回復を促す」ことが示され、「中央予算内投資の規模を適切に拡大する」「新型の政策性金融ツールの役割を引き続き発揮する」ことが打ち出されていた。
今回の会議では、中央予算内投資、超長期特別国債、地方政府専項債、新型の政策性金融ツールを組み合わせた「政策のセット」が示された。
これらの政策手段はそれぞれ狙いが異なる。中央予算内投資は国家戦略の方向性を反映し、超長期特別国債は景気の波をならす(景気の平準化)役割を担う。地方政府専項債は地方のプロジェクト建設を支え、新型の政策性金融ツールは社会資本(民間資金)を呼び込むことに重点を置く。
注目されるのは、会議が重点投資分野を明確に示した点だ。重点分野は、インフラ、都市更新、公共サービス、新興産業、未来産業である。
この配置は、足元の課題に対応しつつ、長期的な発展も見据えたものとなっている。
インフラ分野では、交通、エネルギー、水利といった従来型のインフラが引き続き重点となる一方で、新型インフラの整備や従来型インフラのスマート化改修がより重視される。低空経済や産業インターネットなどの新型インフラ投資は、今後も比較的高い伸びが続くと見込まれている。
会議はまた、「中央・国有企業の投資拡大の役割をより発揮させるとともに、民間投資の発展を強力に支援する」と明確に述べ、あらゆる投資主体の積極性を引き出す政策方針を示した。
中央・国有企業は大型プロジェクトで独自の強みを持つ。データによれば、2025年に中央企業が戦略的新興産業へ投じた資金は2兆5000億元(約56兆5547億円)で、総投資の41.8%を占めた。エネルギー、製造、通信などの重点分野に注力し、中央企業は主要企業と連携して1000件以上の応用シーンを構築したという。
同時に会議は「民間投資の発展をより強力に支援する」ことを特に強調した。2025年の民間固定資産投資は前年より6.4%減少しており、民間投資の信頼感を立て直すことが当面の経済運営における重点の一つとなっている。
民間投資を促すため、政策はこのところ継続的に強化されている。2025年11月には国務院弁公庁が「民間投資の発展をさらに促進するための若干の措置」に関する通知を出し、低空経済などの分野で民間資本が秩序立って参入できるよう誘導している。
今回の会議は従来にも増して「有効投資」を前面に掲げた。これは投資を的確に重点分野へ振り向け、低効率な重複投資を避けることを求めるものだ。会議が「政策措置を刷新し整備する」よう求めたのも、投資の実効性を高める狙いがある。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News