【3月3日  People’s Daily】バーが上がると、山東省(Shandong)済南市(Jinan)の市民・魏守艶(Wei Shouyan)さんは、車で済南舜泰広場(の地下駐車場に入った。入口のディスプレイには魏さんのナンバープレートがリアルタイムで表示され、「A5ゲート車庫に駐車してください」と案内された。

「ほら、この車庫に停めるのが一番時間の節約になるのよ」、魏さんは助手席の記者にそう話しかけた。案内に従い彼女はA5ゲートに向かった。車両の接近を感知すると、シャッターが自動的に上がり、車はスムーズに庫内へ入った。

エンジンを切り、パーキングブレーキをかけ、バックミラーを折り畳む、彼女は手慣れた動作で駐車操作を完了する。その後、彼女は車庫外の電子画面の前に移動し「駐車する」をタップした。表示された指示に従い「車庫内に人はいない」「ドアはロックされている」などの安全事項を確認し「駐車確認」を選択すると、車庫のシャッターがゆっくり下り始めた。車が車庫に入ってから駐車完了するまでの全工程は3分にも満たなかった。
 
「家から会社まで車で15分だけれど、以前は駐車スペース探しに30分もかかっていた」、魏さんは感慨深げにそう話す。舜泰広場は2005年の完成・供用開始以来、700社近くの企業が相次いで入居し、常駐オフィスワーカーは4万人を超え、駐車スペース不足の問題が次第に顕在化していた。

「一区画たりとも見つからない」という状態から「3分で駐車完了」への転換は、21年から始まった。済南ハイテク産業開発区が地下空間を有効活用し、スマート駐車プロジェクトを立ち上げ、舜泰広場の地下に3層の立体駐車場を建設したのだ。
 
収容台数の最大化を実現するため、プロジェクトでは機械式駐車設備を導入し、1台あたりの占有面積を従来の駐車場区画の約60%に圧縮した。同時に、現地の状況に応じた3層の地下構造を設計した。その高さは一般的なオフィスビルの2階分に相当し、「済南市泉水保護条例」(地下水保護条例)の要件にも適合している。

スマート駐車場には20の出入ゲートがあり、そのうち8つは大型車専用のゲートだ。駐車場は自動誘導駐車、ビデオ監視などのデジタルシステムを備え、車両が進入すると、デジタルシステムが自動的に車両情報を識別し、リアルタイムの車庫情報と車両自身の情報に基づき、ドライバーに最適な車庫エリアへと誘導する。

ところで、駐車はスマート化で便利になったが、機械式駐車設備は人と車の安全を保障できるのだろうか?

これについては、電子画面での安全注意表示に加え、車庫内にレーザー監視システムが備えられている。例えば、SUVなどの車高の高い車が誤って普通車用車庫に入ろうとすると、監視システムが警報を発し、駐車プロセスを一時停止する。

駐車場の管理担当者・王偉(Wang Wei)さんの説明によると、車庫内には「車輪位置補正装置」が備わっており、シャッターが下りた後、車両を駐車区画の中心位置に自動調整するようになっている。これにより、駐車位置のずれによる接触事故を防ぐことができるという。

駐車場完成後の交通量の変化を受け、済南市公安交通警察部門は周辺道路に3つの一方通行路線を設置し、17の交通標識を増設した。これにより、周辺の交通渋滞と駐車難問題は両方とも効果的に緩和された。

済南ハイテク産業開発区の責任者は「舜泰広場スマート駐車プロジェクトは、市民の駐車の必要を十分に満たすと同時に、都市のリニューアルに新たな活力を注入することになった」と語っている。(c)People’s Daily /AFPBB News