【3月2日  People’s Daily】外資系企業の間には「中国市場は『世界のフィットネスセンター』だ。ここで成功して初めて世界市場で頭角を現せる」という見方が存在する。

「中国は未来型の製造業の核心であり、適応できなければ淘汰される」「中国市場を軽視すれば世界市場で敗北する」「中国市場を放棄することは、今後10年間の成長の切符を放棄することに等しい」など、こうした声は、現在の中国経済が世界経済の構図の中に占める新たな位置づけ、すなわち巨大な存在であると同時に、変革と発展の最前線であることを如実に反映している。

2025年11月、中国の「実質外資利用額」(名目外資導入額から物価変動などを調整し、国内経済で実際にどれほど外資が利用されたかの指標)は前年同月比で26.1%増加した。

25年1月から11月まで中国全土で外資企業6万1207社が新規に設立され、前年同期比16.9%の増加となった。

また25年6月末時点で「第14次五か年計画」期間(21-25年)の中国の「実質外資利用額」の累計額は7087億3000万ドル(約109兆8035億円)に達し、7000億ドル(約108兆4510億円)の外資誘致目標が6か月前倒しで達成された。

これら成績は容易に得られたものではなく、複雑な外部環境に直面する中で実現されたものだ。近年、世界の外資導入の外部環境は厳しさを増し、バリューチェーンも一定程度の再編成が不可避となっている。しかし中国の外資誘致における強靭性と構造が良好な方向に向かっているという大枠は極めて明らかで、中国は常に外資から高い人気を集める投資先であり続けている。

データを詳しく見てみると、一つの明らかなすう勢が浮かび上がる。それは、外資企業の投資が、中国経済の転換と高度化の方向を示す産業分野に集中的に流入しているということだ。25年1月から11月までの間、中国のハイテク産業における「実質外資利用額」は2212億6000万元(約4兆9341億円)に達し、「実質外資利用額」全体の中で大きな割合を占めている。

Eコマース関連、医療用の計器/機器、航空宇宙用機器/設備の「実質外資利用額」は、それぞれ127%、46.5%、41.9%の増加となった。このことから、中国の外資誘致構造が継続的に新分野、優良分野に向かっていることが見て取れる。

マクロデータの背景には、外資系企業が中国のチャンスを再発見する一つ一つのミクロの物語がある。あるドイツ企業の幹部は「中国市場のイノベーションのスピードは、我々の創造力を大いに刺激している」と指摘している。同社の内部推定によれば、中国の自動車業界では6か月ごとに突破的な進展があり、これが過去10年間、同社が平均して10か月ごとに新工場への投資を行ってきた動機になっていたという。
 
近年、外資企業は相次いで中国市場への投資を強化し、人工知能、新エネルギー、バイオ医薬、グリーン転換などの新興分野に的を絞ったポジショニングを行っている。
デンマーク系の油圧などのパワー制御機器の企業企業「ダンフォス(Danfoss)」の中国における最大の生産拠点となる浙江省(Zhejiang)の「海塩第二園区」が正式に稼働を開始した。

ドイツのフォルクスワーゲングループが安徽省(Anhui)合肥市(Hefei)に、自国以外では初となる全プロセスをカバーする研究開発・テストセンターを完成させた。またスイスの製薬企業・ロシュ(Roche)は、中国に新たなバイオ医薬品生産拠点を建設すると発表した。これらはまさに、外資企業が中国の発展の質の向上に対して投じた「信頼の証」なのだ。

外資企業にとっての中国の魅力の根源は、結局のところ、内実の力量にかかっている。開かれたイノベーションエコシステム、完備された産業体系、豊富な応用シーンは、いずれも現在の中国が外資に提供できる「核心的な吸引力」である。ますます多くの多国籍企業が中国に地域本部やグローバル研究開発センターを設置し、研究開発への投資を拡大し続けている。

中国商務部研究院が発表した報告書「中国における多国籍企業」によると、13年から23年の間に、多国籍企業の中国における研究開発経費は86.5%増加した。初期の技術移転や受託生産から現在の共同研究開発や産業エコシステムの共同構築へ、この協働モデルの変化の背景には、中国経済の発展の変容と中国が外資企業に提供するビジネスチャンスの粛々としたアップグレードがある。

外資系企業はこぞって中国の発展のすう勢に追随し、最新の政策に積極的に対応することで、時代のチャンスをつかみ、産業の未来を構築しようとしている。フランス系の電機・産業機器メーカー「シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric)」は、中国の研究チームが開発に参加した温室効果ガスの一つ「六フッ化硫黄(SF6)」不使用の環境対応型の電源開閉装置を「中国国際輸入博覧会」で初公開し、現在では世界市場で広く採用されている。またドイツ系の医薬品メーカー「バイエル(Bayer)」が中国で開発したヘルスケア分野の革新的製品は、23年までに同社の全世界の革新的製品の15%を占めるまでに成長した。多国籍企業と中国産業界との協働イノベーションと双方向の価値創造は、彼らのグローバル競争力の向上を支えている。

「中国と共に歩むことはチャンスと共に歩むこと」であり「中国を信じることは明日を信じること」であり「中国に投資することは未来に投資すること」である。「第15次五か年計画(26-30年)」の中には「外資誘致の新たな優位性を構築する」ための新たな部署が示されている。政策的なメリットが徐々に具体化し、ビジネス環境が継続的に最適化されるに伴って、質の高い発展を続ける中国は、必ずや外資企業に対し、より広範な機会を提供する。(c)People’s Daily /AFPBB News