【2月27日 AFP】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のボルカー・ターク高等弁務官は26日、イスラエルのパレスチナ自治区ヨルダン川西岸とガザ地区での行動の狙いは「恒久的な人口構造の変化」だとの見解を示した。

ターク氏はスイス・ジュネーブの国連人権理事会での演説で、「総合的に判断すると、イスラエルの行動の狙いはガザとヨルダン川西岸における恒久的な人口構造の変化のようだ。民族浄化が懸念される」と述べた。

特に、イスラエル軍がヨルダン川西岸北部で1年間にわたり展開している軍事作戦によってパレスチナ人3万2000人が避難を余儀なくされた点を指摘した。

ヨルダン川西岸の他の地域では今年に入り、イスラエル人入植者による嫌がらせや暴力が激化し、ベドウィン(アラブ系遊牧民)の集落全体が避難を余儀なくされている。

ヨルダン川西岸では、パレスチナ人約300万人が暮らす一方、入植地や「アウトポスト(前哨地)」に約50万人のイスラエル人も居住している。イスラエルの入植地はすべて国際法違反だが、アウトポストはイスラエルの国内法でさえ違法とされている。だが、多くのアウトポストは最終的にイスラエル当局によって合法化されている。

イスラエルは今月、極右閣僚の支持を得て、ヨルダン川西岸の土地を「国有財産」として登録する手続きの開始や、イスラエル人がヨルダン川西岸の土地を直接購入することを認める措置など、一連の措置を承認した。これらの措置は、複数の国やイスラム組織ハマスから非難されている。

イスラエルは1967年の第3次中東戦争以来、ヨルダン川西岸を占領している。

■「最大限の土地、最小限のアラブ人」

ガザでは、2023年10月7日にハマスがイスラエルに対して前例のない攻撃を実施したことで始まった紛争以来、同地区の住民220万人の大半が少なくとも一度は避難を余儀なくされている。

OHCHRは先週公表した報告書で、「激化する攻撃、地域全体の計画的な破壊、そして人道支援の拒否は、ガザにおける恒久的な人口構造の変化を狙っているように見受けられる」と述べた。

イスラエルの極右ベツァレル・スモトリッチ財務相は2月、パレスチナ人にヨルダン川西岸とガザからの「移住」を奨励すると発表した。

自身が率いる政党「宗教シオニズム」が主催したイベントでヨルダン川西岸を聖書に基づくユダヤ名「ユダヤ・サマリア」と呼び、「われわれはアラブのテロ国家という概念を排除する」「最終的には、呪われたオスロ合意を正式に無効化し、ガザとユダヤ・サマリアの両方からの移住を奨励しながら、主権への道を歩み始める」と述べた。

「他に長期的な解決策はない」と付け加えた。

パレスチナのシンクタンク、アル・シャバカの研究員ファティ・ニマー氏はAFPに対し、「彼らは最大限の土地と最小限のアラブ人を求めている」と語った。これはイスラエルの入植地戦略を説明する際によく使われる表現だ。(c)AFP