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【02月24日 KOREA WAVE】「私にとって自立は遠い国の話です。今の状況で自立させるなんて、どうやって外に出せばいいのか途方に暮れる」

韓国京畿道に住むある保護者の言葉は、「自立」がもはや希望に満ちた“独立”ではない現実を映し出している。親が亡くなった後、ひとり残される子どもの“生存”に直結する切実な課題となっているからだ。

22日に公表された京畿福祉財団の「2025年京畿道障害者自立生活実態調査」報告書によると、在宅の重度障害者15人(保護者含む)へのインタビューで浮かび上がった自立の意味は、「独立」ではなく「安全」だった。

対象者の多くは、成人した重度障害者と高齢の親のみの2人世帯だ。きょうだいが独立した後、介護は親に集中している。ある母親は「きょうだいは皆家を出て、今は私とこの子だけ。私が倒れたら、この子はすぐに行き場がなくなる」と語った。

別の保護者は「この子には友だちがいない。私が母であり、友だちでもある」と社会的孤立を吐露する。24時間体制の密着介護のなかで「自分の人生はない」という声も聞かれた。

彼らにとって自立は選択肢ではない。「自立は自分が望んだからではなく、母がいなくなったら生きていくための準備だ」という言葉が象徴的だ。

一部の親はグループホーム体験などを通じて分離生活を模索しているが、「離す練習をしなければならないのに怖い」と不安は大きい。完全な単身生活についても「火事が起きたらどうする」「誰かが侵入したらどうする」と懸念は尽きない。

彼らが求めているのは、個人空間を保障しつつ24時間の支援と安全網を備えた「保護された自立」だ。

日常生活の障壁も依然として高い。「福祉タクシーを呼ぶと2時間待ちになる」という移動権の問題や、アプリ予約への移行に伴うデジタル接近性の壁、地域の飲食店など生活施設に残る物理的バリアも繰り返し指摘された。

経済的自立も容易ではない。「働きたいが受け入れてくれる所がない」という訴えとともに、仕事が生計基盤というより日中の“保護機能”にとどまっている現実も浮き彫りになった。

将来への最大の不安は、健康悪化よりも「介護の空白」だ。「病気よりも怖いのは、世話をしてくれる人がいなくなること」という言葉が、インタビュー全体を貫いている。

大規模施設での生活は望まない。しかし「かといって一人では暮らせない」。その現実のなかで求められているのは、安全な移行経路である。

報告書は、自立を「ひとりで暮らすこと」と定義する政策パラダイムからの転換が必要だと指摘する。小規模分散型の公営住宅拡充、24時間活動支援体制の構築、親亡き後を見据えた転換計画の義務化、特別交通手段の拡充やデジタル接近性の改善、オーダーメード型公共雇用の拡大など、安全網を中心とした政策への転換が急務だと提言している。

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