国民的サービス・カカオトークは「不信の象徴」として残ってしまうのか [韓国記者コラム]
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【02月23日 KOREA WAVE】企業に一度「悪徳企業」というレッテルが貼られてしまうと、それを簡単に剥がすことは難しい。
かつて存在した米国の多国籍のバイオ化学メーカー「モンサント」(現在のバイエル)は、「ターミネーター種子」を販売しているという噂に長年苦しんできた。収穫はできても翌年には発芽しないように遺伝子を操作した種子を売っているという陰謀論だ。商用化しないと27年前に公に表明したにもかかわらず、「農家を搾取する企業」というイメージは今なお根強い。
企業が「嫌われ者」として位置づけられると、心理学でいう「ホーン効果」が作用する。たとえ大きな問題でなくとも、消費者はまず疑いの目で見るようになる。
不幸にも、これまで国民的企業と呼ばれてきたカカオも、現在同様の状況に直面している。成長事業の分割上場をめぐる反発や、役員による高値での株式売却を巡る論争などにより批判が強まった。さらに最近では、「友だちタブ」の改編をきっかけに反発が拡大した。広告収益の増加や滞在時間の延長を優先し、利用者の不便を十分に考慮せずにアップデートを進めたのではないかとの不満が噴出したのだ。
直近の利用規約改定を巡るフェイクニュース騒動も、こうした不信の積み重ねを象徴している。利用記録や利用パターンを過度に収集するといった虚偽情報が拡散し、荒唐無稽な“対処法”までが事実として受け止められた。会社側が説明に乗り出したものの、疑念が完全に払拭されたとは言い難い。
ここでの問題点は、こうした不信感や嫌悪感を利用者がどれほど深刻に受け止めているかということだ。公式な説明なしに機能を追加する、いわゆる「サイレントアップデート」で広告収益や滞在時間の拡大を図っているという指摘もある。経営陣が決算発表で広告収益の増加を強調する姿勢に対し、利用者の視線は冷ややかだ。
企業である以上、収益を追求するのは当然だ。しかし、公式な説明すら素直に受け止めてもらえないほど信頼が損なわれているとすれば、持続的な成長は望めるのかという疑問が残る。
カカオトークは約4800万人のアクティブ利用者を抱える国民的サービスである。代替手段が乏しいために仕方なく使われる存在に成り下がるのはあまりに惜しい。短期的な業績だけでなく、サービスと企業への信頼を回復するための道筋を示すことが求められている。【news1 キム・ジョンヒョン記者】
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News